第5章|運動路と錐体路

神経系 第5章 / 対応過去問 5問

上位運動ニューロンと下位運動ニューロン

上位運動ニューロン(UMN)障害の症候

症候内容
痙性麻痺筋緊張亢進・痙縮
腱反射亢進深部腱反射が亢進
バビンスキー徴候陽性足底への刺激で母趾背屈
病的反射クローヌスなど

上位運動ニューロン障害ではみられないもの:

  • 高度の筋萎縮(廃用性萎縮は軽度にあるが顕著な萎縮は下位ニューロン障害)
  • 筋線維束性収縮(線維束性収縮):下位運動ニューロン障害の特徴

「振戦・舞踏運動」は基底核・小脳障害の症候であり、上位運動ニューロン障害ではない。

上位運動ニューロンが両側性に支配する器官

一側の上位運動ニューロン(皮質核路)が両側支配する:

  • 咽頭筋・咀嚼筋・喉頭筋・眼球運動筋

一側支配(片側障害で麻痺が出やすい):

  • 舌筋・口輪筋・下部顔面筋・上肢・下肢

「上位運動ニューロンの両側支配=咽頭筋」が頻出。一側障害で構音障害が出にくい。眼輪筋・口輪筋・舌筋・上腕二頭筋は片側支配が主。

錐体路の通過経路

放線冠 → 内包後脚 → 大脳脚 → 橋底部 → 延髄錐体 → 錐体交叉 → 脊髄側索

「中脳被蓋」は錐体路が通らない。錐体路は中脳では大脳脚(中脳腹側)を通る。被蓋は背側。

小脳の障害

小脳障害の症状

症状内容
断綴性発話(スキャニング発話)音節ごとに区切られた発話
失調性歩行ふらつき
測定障害オーバーシュート
眼振眼球の律動性運動
企図振戦動作時に増悪する振戦

小脳障害でみられる発話症状:断綴性発話

  • 声量低下:上位運動ニューロン障害(弛緩性麻痺)
  • 再帰性発話:失語症
  • 音韻性錯語:失語症