嚥下障害は近年の国試で出題数が増加している重要科目です。解剖・生理の基礎から評価・訓練まで体系的に整理しましょう。
嚥下に関わる主な筋肉・神経を理解することが国試対策の第一歩です。嚥下は舌・口唇・軟口蓋・咽頭・食道の協調運動で成立し、舌咽神経(IX)・迷走神経(X)・舌下神経(XII)・三叉神経(V)・顔面神経(VII)が関与します。
| 期 | 内容 | 関与する主な動き |
|---|---|---|
| 先行期(認知期) | 食物を認識し、食べる準備をする段階 | 視覚・嗅覚による食物認識、唾液分泌 |
| 準備期 | 食物を口腔内で咀嚼・唾液と混合し食塊を形成する | 口唇閉鎖、咀嚼、舌の操作 |
| 口腔期 | 食塊を咽頭へ送り込む(随意的) | 舌が食塊を後方へ押し込む(1秒以内) |
| 咽頭期 | 嚥下反射が起き食塊が咽頭〜食道入口部を通過(不随意) | 軟口蓋挙上、舌骨・喉頭の前上方移動、食道入口部開大 |
| 食道期 | 食塊が食道蠕動運動で胃へ送られる(不随意) | 食道蠕動(8〜20秒) |
| 評価法 | 概要 |
|---|---|
| VF(嚥下造影検査) | X線透視下でバリウム入り食物を摂取し、嚥下動態を動画で観察。誤嚥の確認・食形態選択の根拠に。 |
| VE(嚥下内視鏡検査) | 鼻腔から内視鏡を挿入して咽頭を観察。VFより簡便でベッドサイド可能。ホワイトアウトにより嚥下瞬間は観察できない。 |
| 反復唾液嚥下テスト(RSST) | 30秒間に唾液嚥下が3回以上できるかを確認。スクリーニング。 |
| 改訂水飲みテスト(MWST) | 3mLの冷水を嚥下させ評価。むせ・呼吸変化・嗄声を確認。 |
| フードテスト(FT) | ゼリーを使用したスクリーニング検査。MWSTで誤嚥リスクが高い場合に実施。 |
間接訓練(食物を使わない機能訓練)
直接訓練(食物を使った嚥下訓練)