言語発達障害 国試対策ガイド
言語発達障害は、発達の標準経過を基準に理解することが重要です。ASD・知的障害・LD等の特性と支援の違いを整理しましょう。
1. 言語発達の標準的経過
| 月齢・年齢 | 言語発達のめやす |
| 1〜2か月 | クーイング(喉奥での発声) |
| 6か月頃 | 喃語(babbling)の出現 |
| 9〜10か月 | 規準喃語(子音+母音の繰り返し「ばばば」など) |
| 1歳頃 | 初語(意味のある語の出現) |
| 1歳6か月頃 | 語彙50語、指差しの出現 |
| 2歳頃 | 二語文(「マンマ ちょうだい」)、語彙300語 |
| 3歳頃 | 三語文、基本的な文法の使用 |
| 4〜5歳頃 | 複雑な文の産出、質問への応答が安定 |
国試頻出ポイント
「1歳で初語、2歳で二語文」が基本。初語の遅れ(1歳6か月で初語なし)・二語文の遅れ(2歳6か月で二語文なし)が言語発達遅滞のスクリーニング基準。
2. 言語発達障害の分類と特徴
| 疾患・障害 | 言語の特徴 | その他の特徴 |
| 自閉スペクトラム症(ASD) | エコラリア(反響言語)、語用論の障害、文字通りの解釈 | 社会的コミュニケーション障害、こだわり行動 |
| 知的障害(ID) | 全般的な発達遅滞、言語・認知の全般的な低下 | IQ70未満、適応行動の制限 |
| 限局性学習症(LD) | 読み書きの特異的困難(ディスレクシア) | 知的障害はなく特定の学習のみ困難 |
| 発達性言語障害(DLD) | 受容・表出の言語障害、他の発達は比較的正常 | 以前は「特異的言語発達障害(SLI)」と呼ばれた |
| 選択性緘黙 | 特定の状況(学校など)でのみ話せない | 家庭では正常に話せる、不安と関連 |
3. 主な評価法
- 新版K式発達検査:姿勢・運動、認知・適応、言語・社会の3領域を評価。発達年齢・発達指数(DQ)を算出。0〜成人まで適用可。
- ITPA(イリノイ式言語学習能力診断検査):言語学習能力を多側面(聴覚・視覚・表出・受容など)から評価。
- PVT-R(絵画語彙発達検査):絵を見て語彙を指差す受容性語彙の評価。
- LCスケール(言語・コミュニケーション発達スケール):言語・コミュニケーション発達を評価。
- WISC-V / WPPSI:認知能力・知的水準の評価。LDのアセスメントに必須。
4. 支援・訓練の方針
- ASD:TEACCH・ABA・構造化支援。語用論(適切な場での使用)の訓練。AAC活用。
- 知的障害:発達レベルに応じた段階的な言語訓練。日常生活に即したコミュニケーション支援。
- LD(ディスレクシア):音韻意識訓練(音素分解・音素操作)、マルチセンソリー指導法。ICT活用。
- DLD:受容・表出両面からの個別言語訓練。環境調整。
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