臨床工学技士国家試験は、例年70〜80%台の合格率で推移してきた試験です。しかし第39回(2026年3月実施)は合格率65.7%と大きく低下し、受験生の間で「難化」が話題になりました。この記事では試験の基本情報から合格率の推移、難易度の捉え方までを整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施時期 | 毎年3月・年1回(厚生労働省実施) |
| 試験地 | 北海道・東京・大阪・福岡など全国の主要都市 |
| 試験形式 | 筆記(マークシート)180問/午前90問・午後90問 |
| 合格基準 | 総得点の60%以上(例年108点/180点満点前後) |
| 受験資格 | 臨床工学技士養成課程(大学・短大・専門学校)の修了 ほか |
合格基準は「6割正解」が基本で、STやPT・OTのように科目ごとの足切りはなく、総得点で判定されます。つまり得意科目で失点を補える一方、苦手分野を極端に放置すると総合点で届かなくなる、という設計です。
出題は大きく「工学系」と「医学系」に分かれ、両方をバランスよく得点する必要があります。主な出題分野は次のとおりです。
| 系統 | 主な科目 |
|---|---|
| 基礎・医学系 | 医学概論/公衆衛生学/臨床医学総論(内科・外科・各臓器系) |
| 工学系 | 医用電気電子工学/医用機械工学/生体物性材料工学 |
| 専門(装置)系 | 生体機能代行装置学/生体計測装置学/医用治療機器学/医用機器安全管理学 |
| 回(実施年) | 合格率 | 備考 |
|---|---|---|
| 第29〜38回(平均) | 約79.5% | おおむね78〜85%で安定推移 |
| 第39回(2026年3月) | 65.7% | 受験2,396名/合格1,573名。歴代でも低い水準 |
臨床工学技士国家試験は、第29〜38回の平均で約79.5%と、医療系国家試験のなかでは比較的高めの合格率で安定していました。ところが第39回は65.7%まで落ち込み、前年から10ポイント以上の低下となりました。合格率だけを見れば「難化」ですが、これは出題の傾向が変わったり、応用的な問い方が増えたことなどが要因と指摘されています。
合格率が下がった年は、単純な暗記だけで対応できる問題が減り、原理を理解して応用する問題や、複数の知識を組み合わせる問題が増える傾向があります。逆に言えば、対策の方向性は変わりません。