発達障害作業療法 国試対策ガイド
この記事の執筆者: 現役の作業療法士が、臨床経験と国家試験の出題傾向をもとに執筆・監修しています。
発達障害分野ではDSM-5の診断基準・感覚統合理論・各種評価ツールの知識が問われます。改訂後の診断名に注意して整理してください。
1. 主要な発達障害と特徴(DSM-5)
| 診断名 | 主な特徴 | OTの介入 |
|---|
| ASD(自閉スペクトラム症) | 社会的コミュニケーション障害・限定的反復的行動 | 感覚統合・社会的スキル・AAC |
| ADHD(注意欠如多動症) | 不注意・多動性・衝動性(18歳以前から) | 環境調整・行動管理・ルーティン設定 |
| DCD(発達性協調運動症) | 運動協調の困難・日常生活・学習への影響 | 課題指向型アプローチ(CO-OP)・感覚統合 |
| 知的障害(知的発達症) | 知的機能・適応行動の有意な制限(IQ70以下) | 生活技能訓練・ADL自立支援 |
感覚統合療法(Ayres)のポイント 前庭感覚・固有感覚・触覚の三つの感覚を統合することで運動・認知・情動の発達を促す。感覚統合機能不全のサイン:感覚過敏・感覚鈍麻・姿勢保持困難・ボディイメージの問題。SIPT(感覚統合・実行機能検査)で評価。
2. 発達障害の評価ツール
| 評価ツール | 対象・内容 |
|---|
| ADOS-2 | ASDの観察式評価。社会的コミュニケーション・反復行動を観察。 |
| PARS-TR | ASDの親への面接式評価。幼児期・学童期・成人期の問題行動を評価。 |
| ADHD-RS | ADHDの重症度評価。親・教師評定版がある。 |
| MABC-2 | DCDの評価。手先の器用さ・ボール技能・バランスの3領域。 |
| 感覚プロファイル | ASD・ADHD等の感覚処理の特性を保護者が評定。 |
💡 臨床メモ: ASDのお子さんの感覚過敏は「わがまま」ではなく、神経学的な処理の問題。例えば衣服の縫い目が痛い・特定の音が耐えられないなど、本人には苦痛であることを理解して環境を整えることが第一歩です。
⚠️ 国試の落とし穴
- DSM-IVの「アスペルガー症候群」はDSM-5でASDに統合された→「アスペルガー」という診断名はDSM-5では使わない
- DCDは運動の問題があるが、知的障害・脳性麻痺・筋疾患ではないことを確認して初めて診断できる
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※ 本記事は現役の作業療法士が執筆・監修しています。
最終更新: 2026年5月