OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第50回 作業療法士国家試験 午前 第81問

臨床心理学第50回午前

第50回 作業療法士国家試験 午前 第81問(臨床心理学)の正答は 1 です。認知療法(Beck)の核心は、うつ病などで生じる認知の歪み(不合理な思考パターン・自動思考)を同定・修正することにより感情・行動を変容させること。

問題
認知療法について正しいのはどれか。
  1. 1. 認知の歪みに働きかける。
  2. 2. 認知機能の改善効果がある。
  3. 3. 幼少期のこころの問題を主な対象とする。
  4. 4. 自動思考は無意識であるため同定しない。
  5. 5. 悲観的な思考を楽観的な思考に置き換える。

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 認知の歪みに働きかける

認知療法(Beck)の核心は、うつ病などで生じる認知の歪み(不合理な思考パターン・自動思考)を同定・修正することにより感情・行動を変容させること。


【各選択肢の解説】

1. 認知の歪みに働きかける。
✅ 正しい。認知療法の基本原理は、否定的・歪んだ思考パターン(認知の歪み:白黒思考・過度の一般化・個人化等)を同定し、より現実的・適応的な認知に修正することで感情・行動を変容させる。
2. 認知機能の改善効果がある。
❌ 誤り。認知療法は認知(思考・認知スキーマ)の修正を目指すもので、記憶・注意・遂行機能などの「認知機能(neurocognition)」を改善するものではない。認知リハビリテーション(NEAR等)と混同しない。
3. 幼少期のこころの問題を主な対象とする。
❌ 誤り。幼少期の心理的問題を主対象とするのは精神分析・精神力動療法。認知療法は現在の思考パターン・信念を対象とし、過去の経験より「今ここ」の思考に焦点を当てる。
4. 自動思考は無意識であるため同定しない。
❌ 誤り。認知療法では自動思考(automatic thoughts:状況に応じて自動的に浮かぶ思考)を同定・記録・検証することが中心技法。無意識だからこそ意識化・言語化が治療的。
5. 悲観的な思考を楽観的な思考に置き換える。
❌ 誤り。認知療法の目標は「楽観的思考への置き換え」ではなく、より現実的・バランスの取れた思考(認知の再構成)への修正。単純な楽観化は目標ではない。

【試験対策ポイント】

認知療法(Beck)vs認知行動療法(CBT):認知療法は認知の歪みへの焦点が中心。CBTは認知+行動の両面に介入。主なターゲット:うつ病・不安障害。自動思考→中間信念→スキーマの階層構造を理解する。


✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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