第53回 作業療法士国家試験 午後 第46問
作業療法評価学第53回午後
PTSD〈外傷後ストレス障害〉への作業療法場面での対応で適切なのはどれか。
1. 外傷体験後数か月以降は、その体験について触れないようにする。
2. 外傷体験直後は、予防のためにその体験を詳しく話してもらう。
3. 外傷体験後に起こる一般的な反応について患者に説明する。
4. 外傷体験への馴れが生じないようにする。
5. 治療は短期間で完結させる。
- 1. 外傷体験後数か月以降は、その体験について触れないようにする。
- 2. 外傷体験直後は、予防のためにその体験を詳しく話してもらう。
- 3. 外傷体験後に起こる一般的な反応について患者に説明する。 ✓
- 4. 外傷体験への馴れが生じないようにする。
- 5. 治療は短期間で完結させる。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 外傷体験後に起こる一般的な反応について患者に説明する。
PTSD患者への心理教育は重要な治療要素です。外傷体験後に起こる不安、悪夢、回避などの反応が一般的であることを患者に説明することで、症状の正常化と不安軽減につながり、治療への協力体制が構築されます。
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【各選択肢の解説】
1. 外傷体験後数か月以降は、その体験について触れないようにする。
❌ 誤り。むしろ適切な時期に認知処理療法や曝露療法など、体験に段階的に取り組む治療が必要です。回避的対処は症状の慢性化を招きます。
2. 外傷体験直後は、予防のためにその体験を詳しく話してもらう。
❌ 誤り。急性期は被動者がまだ心理的に安定していないため、強制的な詳細な回想はむしろ二次的な心理的負荷をもたらすリスクがあります。
3. 外傷体験後に起こる一般的な反応について患者に説明する。
✅ 正しい。心理教育により患者は自分の症状が「異常」ではなく「自然な反応」であることを理解でき、治療への動機付けと安心感が得られます。
4. 外傷体験への馴れが生じないようにする。
❌ 誤り。むしろ段階的な曝露により馴れ(感作低下)を生じさせることが、認知行動療法の基本原理です。
5. 治療は短期間で完結させる。
❌ 誤り。PTSDの治療は数週間~数ヶ月以上の長期的介入が必要です。短期間では十分な改善は期待できません。
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【試験対策ポイント】
• PTSD治療の基本:心理教育→曝露療法→認知処理
• 急性期と慢性期では対応時期・内容を区別する必要がある
• 患者教育により症状の正常化と治療耐性の向上につながる