第53回 作業療法士国家試験 午後 第76問
臨床医学第53回午後
訓練開始時に熱感があり、体温は38.5℃であった。胸部を聴診したところ右下肺野に水泡音が聞かれた。この患者の胸部エックス線写真(別冊No. 4)を別に示す。最も考えられるのはどれか。
1. 喘息
2. 大葉性肺炎
3. 特発性肺線維症
4. 慢性閉塞性肺疾患
5. びまん性汎細気管支炎
- 1. 喘息
- 2. 大葉性肺炎 ✓
- 3. 特発性肺線維症
- 4. 慢性閉塞性肺疾患
- 5. びまん性汎細気管支炎
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 大葉性肺炎
発熱(38.5℃)、右下肺野の水泡音、および胸部エックス線写真における典型的な浸潤影から、大葉性肺炎と診断される。急性の肺炎患者の評価には理学療法実施前の医学的スクリーニングが重要です。
---
【各選択肢の解説】
1. 喘息
❌ 誤り。喘息は気道の可逆的閉塞が特徴で、発熱や水泡音を伴わず、胸部エックス線では通常所見がありません。
2. 大葉性肺炎
✅ 正しい。発熱、水泡音(肺炎の典型的所見)、および単葉性の浸潤影が特徴です。訓練開始時の発症は医学的管理の優先が必要です。
3. 特発性肺線維症
❌ 誤り。進行性の慢性疾患で、急性発熱や水泡音は起こらず、胸部画像では網状影やハニカムパターンを呈します。
4. 慢性閉塞性肺疾患
❌ 誤り。慢性疾患であり、急性発熱や急性の水泡音を伴いません。慢性的な咳嗽や喘鳴が特徴です。
5. びまん性汎細気管支炎
❌ 誤り。びまん性に気道と肺実質に炎症を呈し、発熱は軽度で、水泡音よりも細かい粗音を伴います。
---
【試験対策ポイント】
• 発熱+水泡音+単葉性浸潤影=大葉性肺炎
• 肺炎患者は訓練前に感染管理・医学的安定性を確認必須
• 胸部エックス線の浸潤影パターンの鑑別が重要