第54回 作業療法士国家試験 午前 第31問
老年期作業療法第54回午前
円背のある高齢者で正しいのはどれか。
1. 歩行の際に歩隔が狭くなる。
2. 立位時に膝は屈曲位となる。
3. 円背は閉塞性換気障害の原因となる。
4. 円背の治療としてギプス矯正を行う。
5. 立位バランスは、左右より前後の方向がよい。
- 1. 歩行の際に歩隔が狭くなる。
- 2. 立位時に膝は屈曲位となる。 ✓
- 3. 円背は閉塞性換気障害の原因となる。
- 4. 円背の治療としてギプス矯正を行う。
- 5. 立位バランスは、左右より前後の方向がよい。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 立位時に膝は屈曲位となる。
円背(胸椎後弯)のある高齢者は、重心を前方に偏位させるため、代償的に膝を屈曲させて重心を後方へ戻そうとします。これにより立位姿勢が安定化されます。
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【各選択肢の解説】
1. 歩行の際に歩隔が狭くなる。
❌ 誤り。円背のある高齢者は重心バランスが不安定なため、歩隔は**広くなる**傾向にあります。バランス向上のため両脚間距離を広げます。
2. 立位時に膝は屈曲位となる。
✅ 正しい。円背による前方重心偏位を代償するため、膝屈曲により重心を後方へシフトさせ立位姿勢を安定化させます。
3. 円背は閉塞性換気障害の原因となる。
❌ 誤り。円背による胸郭圧迫は**拘束性換気障害**の原因となります。閉塞性は気道狭窄(COPD等)が原因です。
4. 円背の治療としてギプス矯正を行う。
❌ 誤り。高齢者の円背は骨粗鬆症による脊椎圧迫骨折が主因であり、ギプス矯正は行いません。リハビリテーションと運動療法が主治療です。
5. 立位バランスは、左右より前後の方向がよい。
❌ 誤り。円背のある高齢者は前方重心偏位のため、**前後バランスが悪く**なります。むしろ左右バランスの方が相対的に良好です。
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【試験対策ポイント】
- 円背の立位代償機構:膝屈曲により前方重心を後方へシフト
- 円背による呼吸障害:**拘束性**換気障害(閉塞性ではない)
- 高齢者円背の主因:骨粗鬆症による脊椎圧迫骨折