OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第54回 作業療法士国家試験 午後 第36問

リハビリテーション医学第54回午後

第54回 作業療法士国家試験 午後 第36問(リハビリテーション医学)の正答は 4 です。COPD患者への息切れ軽減ADL指導の原則は「腕を挙上する動作の回避・腹圧をかけない・前屈を避ける・体幹固定で呼吸補助筋を活用」。

問題
慢性閉塞性肺疾患患者のADLで息切れを軽減させるための指導として適切なのはどれか。
  1. 1. 洗髪は両手で行う。
  2. 2. 靴下の着脱は床に座り行う。
  3. 3. ズボンの着脱は立位で行う。
  4. 4. 和式トイレを洋式トイレに変更する。
  5. 5. 前開きシャツをかぶり型シャツに変更する。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 和式トイレを洋式トイレに変更する

COPD患者への息切れ軽減ADL指導の原則は「腕を挙上する動作の回避・腹圧をかけない・前屈を避ける・体幹固定で呼吸補助筋を活用」。和式トイレでの深屈伸・努責(腹圧)は著しい息切れを招く。洋式への変更は体位変換量・腹圧・息こらえを大幅に軽減できる。


【各選択肢の解説】

1. 洗髪は両手で行う。
❌ 誤り。両手を頭上に挙上する動作は呼吸補助筋(肩甲帯・胸郭)を使えなくし息切れを増大させる。片手洗い・低い姿勢・リクライニング台を推奨。
2. 靴下の着脱は床に座り行う。
❌ 誤り。床座位は立ち上がり動作(高負荷)が加わり、また前屈が深くなり横隔膜を圧迫する。椅子座位で行う方が適切。
3. ズボンの着脱は立位で行う。
❌ 誤り。立位での片足立ちは安定性が低く、バランス保持による息切れも増加する。椅子または床(ベッド)座位で実施する。
4. 和式トイレを洋式トイレに変更する。
✅ 正しい。洋式化により深屈伸・努責を軽減。COPD患者の最も効果的かつ根本的な環境改善策の一つ。
5. 前開きシャツをかぶり型シャツに変更する。
❌ 誤り。頭上からかぶる動作は腕挙上を要求し息切れが増加する。前開きシャツは座位で腕をあまり挙上せずに着脱できるため、前開きの方が推奨

【試験対策ポイント】

COPDのADL指導のポイント:①上肢挙上動作を避ける(腕を上げると呼吸補助筋が使えない)、②努責・息こらえを避ける(トイレ・洗顔)、③前屈を避ける(横隔膜が圧迫される)、④椅子座位でのADLを基本とする。「前開きシャツ>かぶり型」と「洋式トイレ」は特に頻出。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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