第55回 作業療法士国家試験 午前 第41問
作業療法評価学第55回午前
境界性パーソナリティ障害の治療について最も適切なのはどれか。
1. 治療者への依存を促す。
2. 薬物療法は行わないようにする。
3. 長期入院により適応を良好にする。
4. 他の患者と交流させないようにする。
5. 治療的枠組みを崩さないようにする。
- 1. 治療者への依存を促す。
- 2. 薬物療法は行わないようにする。
- 3. 長期入院により適応を良好にする。
- 4. 他の患者と交流させないようにする。
- 5. 治療的枠組みを崩さないようにする。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 治療的枠組みを崩さないようにする。
境界性パーソナリティ障害(BPD)の治療では、一貫性のある治療的枠組み(フレーム)を維持することが最重要です。患者の分裂的な対象認知や操作的な行動に対して、治療者が一定のルールと限界を守ることで、治療効果が得られます。
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【各選択肢の解説】
1. 治療者への依存を促す。
❌ 誤り。BPDは既に見捨てられ不安と見捨てられ恐怖があり、治療者への依存を促すと対転移を助長し、治療の妨げになります。
2. 薬物療法は行わないようにする。
❌ 誤り。衝動性や抑うつ、不安症状に対して選択的セロトニン再取込阻害薬(SSRI)など薬物療法は有効であり、心理療法と併用します。
3. 長期入院により適応を良好にする。
❌ 誤り。長期入院は病院への依存を深め、回避的対処を助長します。外来での心理療法が基本であり、入院は急性症状時のみです。
4. 他の患者と交流させないようにする。
❌ 誤り。社会的孤立を深めるため不適切です。グループセラピーなど他者との関係構築を通じた学習が治療の一部になります。
5. 治療的枠組みを崩さないようにする。
✅ 正しい。一貫した予定・ルール・限界設定を維持することで、患者の分裂的防衛機制に対抗し、統合された自己像の形成を促します。
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【試験対策ポイント】
・ BPD治療の基本:心理療法(特にDBT:弁証法的行動療法)が第一選択
・ 治療者のスタンス:一貫性・限界設定・中立性の維持が必須
・ 薬物療法:症状緩和目的で併用するが、治療の中心ではない