第61回 作業療法士国家試験 午前 第20問
作業療法治療学第61回午前
28歳の男性。営業職。上司からのハラスメントでうつ状態になり、退職して1か月の入院治療を受けた。退院後、就労準備を目的とした外来作業療法が指示された。導入時評価では、無気力ながらも対人関係は良好で、高い作業能力が認められるが、就労に対し強い不安を訴えた。この時点の外来作業療法で優先すべきなのはどれか。\n1. 再発防止プランの作成\n2. 社会生活技能訓練への導入\n3. 就労移行支援事業所への紹介\n4. 認知リハビリテーションの実施\n5. 単純な軽作業プログラムへの導入
- 1. 再発防止プランの作成 ✓
- 2. 社会生活技能訓練への導入
- 3. 就労移行支援事業所への紹介
- 4. 認知リハビリテーションの実施
- 5. 単純な軽作業プログラムへの導入
正答:1番
解説
# 第61回 第A020問 解説
■ 正答:1番 — 再発防止プランの作成
退院後の外来OT導入時評価で「対人関係良好・高い作業能力・就労不安が強い」という状態像に対しては、就労に向かう前に**「自身の状態管理と再発防止」の基盤づくり**が最優先。ハラスメントによるうつ→退職という経緯から、再発リスクの高い状況への準備が不可欠。
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【各選択肢の解説】
1. 再発防止プランの作成
✅ 正しい。就労不安が強い段階では、まず自己の状態を理解し、ストレスサインの早期認識・対処法・SOSの出し方を整理した再発防止プランの作成が最優先。これが就労準備の基盤となる。
2. 社会生活技能訓練への導入
❌ 誤り。対人関係は良好と評価されており、SSTの優先度は低い。
3. 就労移行支援事業所への紹介
❌ 誤り。就労に強い不安がある現段階で就労移行支援事業所へ紹介するのは時期尚早。まず安定した状態管理が先決。
4. 認知リハビリテーションの実施
❌ 誤り。認知機能の問題は示されておらず、適応外。
5. 単純な軽作業プログラムへの導入
❌ 誤り。高い作業能力があり、軽作業で物足りなさを感じる可能性がある。また就労不安への直接的対応にならない。
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【試験対策ポイント】
うつ病からの**職場復帰支援の段階モデル**(リワーク):
1. **休養・身体安定期**:睡眠・食事の回復
2. **回復期**:規則的生活・軽い活動
3. **就労準備期**:**再発防止プランの作成・自己理解・ストレス対処**
4. **段階的復帰期**:試し出勤・就労移行支援
「高い作業能力+就労不安強い」という状態は**就労準備段階**に相当し、再発防止プランの作成が最優先。IPS的発想(早期就労)はうつ病後の復職支援では急ぎすぎのリスクがある点も押さえる。