| 分類 | 対象 | 根拠 |
|---|---|---|
| NYHA分類 | 心不全 | 自覚症状(日常の身体活動での息切れ・疲労・動悸)でⅠ〜Ⅳ度。Ⅰ度=症状なし、Ⅱ度=日常の活動で症状が出る(軽度の制限)、Ⅲ度=日常より軽い活動で症状(高度の制限)、Ⅳ度=安静時にも症状 |
| Killip分類 | 急性心筋梗塞 | 他覚所見(肺野のラ音・肺水腫・心原性ショック) |
| Forrester分類 | 急性心不全・急性心筋梗塞 | 血行動態(心係数と肺動脈楔入圧) |
| Fontaine分類 | 末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症) | 冷感・しびれ→間欠性跛行→安静時痛→潰瘍・壊疽 |
| Hugh-Jones分類 | 呼吸器疾患 | 呼吸困難の程度(自覚) |
「自覚症状で判断する心不全の重症度」=NYHA。Hugh-Jonesも自覚症状だが呼吸器の分類。
| しくみ | 症状・所見 |
|---|---|
| 左心不全(肺うっ血) | 労作時呼吸困難・起座呼吸(臥位で苦しく、上体を起こすと楽)・夜間発作性呼吸困難・湿性ラ音 |
| 右心不全(体静脈うっ血) | 下腿浮腫・頸静脈怒張(頸静脈圧上昇)・肝腫大・体重増加 |
| 心拍出量低下(低灌流) | 四肢冷感・チアノーゼ・易疲労・尿量減少 |
増悪時は「体重増加」「頸静脈圧上昇」。減少・低下の形はひっかけ。
作業療法の場面で出る心電図は、訓練前後・発作時の比較で「何が変わったか」を読む形が多い。まずP波の有無、RR間隔の規則性、QRS幅、STの位置を順に見る。
| 所見・不整脈 | 心電図の特徴 | 作業療法での意味 |
|---|---|---|
| 心房細動 | P波が消失し基線が細かく揺れるf波、RR間隔が完全に不規則(絶対性不整脈)、QRS幅は正常 | 高齢者に多い。動悸・息切れの訴え。心房内血栓による脳塞栓の原因 → 抗凝固薬を内服していることが多い |
| 心房粗動 | のこぎり歯状のF波、2:1〜4:1伝導 | — |
| Ⅰ度房室ブロック | すべてのP波にQRSが続くがPR(PQ)間隔が0.2秒を超えて延長 | リズムは整。単独では運動の制限因子になりにくい |
| WPW症候群 | PR短縮・デルタ(δ)波・QRS幅の拡大 | — |
| 心室性期外収縮 | 先行するP波がなく幅の広い変形したQRSが早期に出る | 単発は多い。頻発・連発(多形性・ショートラン)は中止の判断材料 |
| 上室性期外収縮 | 早期に出る拍だがQRSは正常幅(P波の形が違う) | — |
| 心室頻拍 | 幅の広いQRSが連続 | 危険な不整脈 → 直ちに中止 |
| 心室細動 | QRSが判別できない不規則な波形 | 意識消失・心停止 → 心肺蘇生とAED |
| ST低下 | ST部分が基線より下がる(目安は0.1 mV=1 mm以上の水平型・下降型) | 心筋虚血。訓練中・胸部不快感時に出れば狭心症を考え中止 |
| ST上昇 | ST部分が基線より上がる | 急性心筋梗塞(胸痛・冷汗が20分以上続く像と合わせて) |
| 異常Q波 | 幅広く深いQ波 | 心筋梗塞(発症後・陳旧性)に特徴的 |
「訓練中に胸部不快感+ST低下」は狭心症(心筋虚血)。心房細動はP波消失とRR不整で判断するので、STの変化とは別物。
目標心拍数=(最大心拍数-安静時心拍数)×係数k+安静時心拍数 最大心拍数の推定は220-年齢。
例:70歳・安静時70/分・k=0.5 → 最大150 → (150-70)×0.5+70=110/分
| 数値 | きつさ | 心疾患・内部障害での扱い |
|---|---|---|
| 11〜13 | 楽である〜ややきつい | 運動・活動の目安 |
| 15 | きつい | 過負荷 |
| 17〜18 | かなりきつい | 高強度。心不全・CKDの生活指導には不適切 |
1 MET=安静座位の酸素摂取量。運動制限は「何METsまで」の形で指示される。
| およそのMETs | 活動の例 |
|---|---|
| 1〜2 | 安静臥床・座位での食事・整容・座ってのテレビ |
| 2〜3 | ゆっくりした歩行・屋内の掃除・炊事・シャワー |
| 3〜4 | 普通の速さの歩行(約3)・ペンキ塗り・やや速い歩行・入浴 |
| 4〜6 | 階段を上がる・速歩(分速100 m前後以上)・庭仕事 |
| 6以上 | 家具など重量物の運搬・ジョギング |
METsの値は資料によって幅がある。試験では「明らかに軽い日常の家事(屋内の掃除など)」と「階段・速歩・重量物運搬」を分ければ解ける。3METs制限なら階段昇降・速歩は超える側。
心臓リハビリテーションのプログラムでは、各段階の負荷の後に次の項目がすべて満たされれば次の段階へ進む(研究班の基準の要旨)。
「収縮期血圧が10 mmHg上がった」は正常な反応で、進めてよい側。心拍数150/分・ST低下0.5 mV・動悸・心室細動はいずれも進められない側。
| 場面 | 適切な指導 | 不適切な指導(誤答の形) |
|---|---|---|
| 塩分 | 1日6 g未満に制限 | — |
| 水分 | 重症例では制限(指示された量を守る) | 1日4 Lなど多量の飲水 |
| 自己モニタリング | 毎日の体重測定・下腿浮腫・息切れの増悪に注意し、あれば早めに受診 | — |
| 入浴 | ぬるめ(38〜40℃程度)・半身浴(全身浴は水圧で静脈還流が増え心負荷が上がる)・短時間・脱衣所を暖める | 44℃など熱い湯・肩まで長く浸かる・食事の直後の入浴(食後はしばらくあける) |
| 寒冷 | 冬季は肌の露出を少なくし寒冷刺激を避ける(血圧上昇・心負荷を防ぐ) | — |
| 活動量 | 指示された範囲で活動を続ける。Borg 11〜13程度 | 安静臥床を指示する(廃用で悪化)・Borg 15〜18の活動 |
| 動作の工夫 | 力を入れる時は息を吐く。床の掃除は長柄のモップなどで立位のまま | 息をこらえて重い物を持つ(Valsalva効果で血圧上昇)・しゃがんで床を拭く |
| 息切れ時の姿勢 | 座位・半座位(起座位・Fowler位)で休む | 背臥位をとる(肺うっ血が増して苦しくなる) |
心不全の退院指導で「Borg 15〜18」「安静臥床」「熱い湯」「息こらえ」「背臥位で休む」は誤り側。
| 項目 | 正しい内容 |
|---|---|
| 種類 | 中等度の有酸素運動が中心+低〜中強度のレジスタンス運動を併用 |
| 量 | 1回20〜60分・週3〜5回、週150分以上が目安(週合計60分では足りない) |
| タイミング | 食後1時間ごろ(食後高血糖を抑え、低血糖も起こしにくい) |
| 日常の工夫 | 歩数計で活動量を見える化・階段を使うなど生活の中の活動を増やす |
| 前提 | 食事療法との併用が基本。インスリンが十分に補われていること(インスリン治療中でも運動は中止しない) |
| 効果 | インスリン感受性の改善(抵抗性は低下)・血糖・血圧・脂質・心肺機能の改善 |
運動を行わない・控える代表:ケトアシドーシス(尿ケトン体陽性)、空腹時血糖が著しく高い状態、増殖性網膜症(強度を軽くする・血圧を上げる運動を避ける)。空腹時血糖が高いほど運動量を増やす、は誤り。