| 正しい | 誤り |
|---|---|
| 浅く腰掛ける | 深く座らせる(殿部が後ろに残り後方重心が強まる) |
| 足部を膝より後方に引く | 足部を膝より前に出す |
| 体幹を前傾させ重心を前へ移す(視線は前下方) | 天井を見る(体幹が後傾する) |
| 両足は適度に開いて支持基底面を確保 | 両足の内側を密着させる |
| — | 介助者がズボンを引き上げる |
後方重心で立てない人への対応は、すべて「重心を前に移しやすくする」方向で考える。
| 歩行 | 順序 |
|---|---|
| 常時2点支持(3動作歩行) | 杖→麻痺側の脚→非麻痺側の脚。常に2点が床についている |
| 2点1点交互支持(2動作歩行) | 杖と麻痺側の脚を同時に→非麻痺側の脚 |
杖は非麻痺側の手で持つ。左片麻痺なら右手に杖を持ち、常時2点支持の歩き出しは「杖→左脚→右脚」。
半側空間無視(障害物・方向の見落とし)、両側性の片麻痺、深部覚障害(足の位置がわからない)、注意障害は歩行の自立を大きく妨げる。失語症は言語の障害で、歩行の自立との関連は小さい。
着るときは麻痺側から、脱ぐときは非麻痺側から(着患脱健)。
まず利き手が麻痺しているかどうかと、どの動作に両手が要るかを見る。
| 自助具 | 使う場面・対象 |
|---|---|
| 固定式爪切り | 片手で非麻痺側の爪を切る(片手で爪切りは扱えないため) |
| 固定式爪ブラシ | 片手で非麻痺側の手・爪を洗う |
| ループ付きタオル | 背中を洗う。麻痺手でもループを引っかけて参加できる |
| 長柄ブラシ・長柄スポンジ | 肩の可動域制限などでリーチが届かないとき |
| ボタンエイド | 手指の巧緻性・つまみ力が低いとき |
| ソックスエイド | 股関節屈曲の制限などで足先に手が届かないとき |
| 滑り止めマット・すくいやすい皿・太柄スプーン | 片手での食事 |
可動域制限も座位バランスの問題もない片麻痺に長柄ブラシやソックスエイドは要らない。非麻痺手が届く・使えるのに専用具を選ばない。
| 所見 | 装具 |
|---|---|
| 膝は安定(膝折れ・反張膝なし)、内反尖足あり | 短下肢装具(AFO) |
| 膝折れがあり膝の支持性が低い(重度麻痺・早期の立位歩行練習) | 長下肢装具(KAFO) |
| 体幹・股関節の支持も要る | 骨盤帯付長下肢装具 |
ステージの数字だけで決めず、膝が安定しているかで長・短を分ける。下肢Ⅲでも膝折れがなく内反尖足だけなら短下肢装具で早く歩ける。
| 装具 | 目的 |
|---|---|
| パンケーキ型装具 | 手指屈曲の痙縮・拘縮に対し、手指と手掌を開いた位置に保つ。手掌の清潔(手指衛生)の保持、拘縮の進行予防 |
| コックアップ・スプリント | 手関節背屈位の保持(橈骨神経麻痺など) |
| ナックルベンダー | MP関節の屈曲を促す(尺骨神経麻痺の鉤爪変形など) |
| BFO(ball bearing feeder) | 上肢近位筋の高度な筋力低下で、前腕を支えて食事などを可能にする(頸髄損傷など) |
| アームスリング | 弛緩期の肩関節亜脱臼の保護(2-4) |
| 状況 | 調整 |
|---|---|
| 夜間頻尿・切迫性尿失禁 | 寝室をトイレに近い部屋へ移し、動線を短くする |
| トイレの扉 | 外開きまたは引き戸。内開きは中で倒れると開けられず、出入りの空間も狭い |
| 屋外スロープ | 端は段差なしでなめらかに。わずかな立ち上がりもつまずきの原因 |
| トイレのL型手すり | 横手すりは座位保持・立ち上がりに、縦手すりは便座の前方に設け、立ち上がりと立位保持に使う |
| 浴室 | 本人の能力に合わせる。杖歩行が自立している人に天井走行リフトは過剰 |
住環境の調整は「その人の一番困っている場面」から。夜間の頻尿なら寝室とトイレの距離が最優先。
| 状態 | 車両改造の例 |
|---|---|
| 右片麻痺(右上肢・右下肢が使えない) | ハンドルに旋回ノブ(片手でハンドルを回す)+左アクセルペダル(左足で操作) |
| 両下肢が使えない(脊髄損傷など) | 手動運転装置(手でアクセル・ブレーキ) |
歩行が自立している片麻痺に移乗ボードは不要。体幹機能に問題がなければ体幹ベルトも不要。
| 正しい | 誤り |
|---|---|
| 通勤に必要なIADL(公共交通機関の利用)を優先して評価する。家事を家族が担っているなら調理などは後回し | 復職と関係の薄い家事IADLを先に評価する |
| まず通勤手段を確認する(電車か自動車か。自動車なら運転再開の手続きも要る) | 機能が十分なのにいきなり配置転換を求める |
| 実際の職場環境・作業場面で職業評価を行う | 主治医の診断書があれば復職できると伝える |
| 雇用後も定着支援(ジョブコーチなど)を続ける | 雇用されたら支援を終える |
| 課題が残っていても、支援を受けながら就労へ進む | 就労準備を課題がなくなるまで続ける |
| 一人で通勤できる方法を練習する | 家族の付き添いを前提にする |
| 機能がほぼ回復した時期は、運動機能訓練より社会参加の支援へ | 麻痺手が完全に回復してから復職を考える |