第7章|高次脳機能障害・地域

作業療法学(評価・治療) 第7章

7-1 高次脳機能障害と作業療法

脳卒中・外傷などで生じる高次脳機能障害は、作業療法の重要な対象です。症状の理解と生活場面での支援が求められます。

障害特徴
半側空間無視右半球損傷で左側を見落とす(食事の左半分を残すなど)
失行運動可能なのに目的動作ができない(着衣失行など)
失認感覚は保たれるのに対象を認知できない
注意・記憶・遂行機能障害集中・記銘・段取りの困難

半側空間無視は右半球損傷で「左」を無視することが多い。麻痺(左片麻痺)と合併しやすく、食事・移動・整容の安全に直結する。左側への注意を促す環境設定が支援の基本。

7-2 地域作業療法・社会参加

  • 地域包括ケアの中で、生活の場(在宅・施設・就労)での支援を行う
  • 就労支援・社会参加・役割の再獲得を後押しする
  • 多職種連携(医師・看護・介護・PT・ST・支援者)で生活を支える

7-3 作業療法の視点のまとめ

作業療法は「作業」を通して、その人らしい生活・参加を実現すること。身体・精神・発達・老年のどの領域でも、機能だけでなく「したい作業・役割」を軸に支援を組み立てる点が一貫した本質です。