PT国試の効率的な勉強法

理学療法士の仕事
この記事の執筆者: 現役の理学療法士が、自身の受験経験と後輩指導の経験をもとに執筆・監修しています。

PT国試の合格率は例年80〜90%台。一見高いように見えるが、毎年1,000〜2,000人が不合格になる現実がある。「勉強しているのに受からない」人に共通するのは、方向性の問題だ。

1. 試験の構造を理解する

PT国試は200問、午前・午後各100問。合格基準は120点以上だが、実地問題(臨床判断を問う問題)については別の基準が設けられており、実地問題で一定の点数を取れないと全体の点数が足りていても不合格になる場合がある。この「実地問題の足切り」を知らずに一般問題だけ対策していると失敗する。

実地問題について 実地問題は午前・午後それぞれ40問(200問中80問)。各問5点で配点が高い。合格基準は「実地問題の得点が総得点の一定割合以上」。臨床推論・症例問題の演習を別途行うことが必須。

2. 科目別の優先度

科目出題数(目安)優先度特徴
運動学・生体力学25〜35問★★★解剖と運動の両方を問われる。ROM・MMTは絶対に落とせない。
神経系疾患(脳卒中・パーキンソン等)20〜30問★★★評価・治療の流れを事例形式で問う問題が多い。
整形外科疾患(骨折・関節疾患等)20〜30問★★★THA後の禁忌肢位・骨折の分類が毎年出る。
内部障害(心疾患・呼吸器・腎不全等)15〜25問★★☆近年増加傾向。安静度・運動処方の考え方を押さえる。
基礎医学(解剖・生理・病理)20〜30問★★☆全科目の土台。中枢神経・末梢神経・筋の解剖は特に重要。
小児(脳性麻痺・筋ジストロフィー等)10〜15問★☆☆発達段階と評価・治療の基本を押さえれば十分。
関連法規・リハビリ概論10〜15問★★☆直前に整理するだけで点が取れる。後回しでOK。

3. 年間スケジュール

時期やること
4〜6月(基礎期)解剖・生理・運動学の基礎を固める。「動きの仕組みを理解する」段階。
7〜9月(演習期)過去問(直近3年分)を年度別に通す。実地問題に特に時間をかける。
10〜12月(強化期)弱点科目を重点補強。模試2〜3回受験して本番の時間感覚をつかむ。
1〜2月(仕上げ期)直近5年分の繰り返し。実地問題の事例演習を集中的に。法規は直前に。
試験前1週間新しいことをしない。ミスした問題の最終確認と睡眠・体調優先。

4. 実地問題の攻略法

実地問題は「情報を整理して臨床的判断をする」力を問う。ポイントはいくつかある。

💡 経験からの一言: 実習が終わった後の9〜10月に一度燃え尽きるPT学生は多い。でも、実習で見た患者さんの姿をイメージしながら問題を解くと、机の上の知識が急に「使える知識」に変わる感覚がある。実習は国試勉強の最大の教材でもある。

5. 参考書・予備校の選び方

PT国試の参考書は「クエスチョン・バンク(QB)」が定番で、過去問集としての完成度が高い。解説が詳しく、弱点の把握にも使いやすい。1冊を3周する方が、複数冊を1周するよりはるかに効果的だ。

予備校は「対面か通信か」より「自分のペースで進められるか」で選ぶ方がいい。費用は15〜30万円程度が目安。模試は予備校の主催でも単体申込可能なものを活用しよう。

⚠️ よくある失敗パターン

PTカコモンで過去問演習を始めよう

第59〜61回の問題を科目別・年度別に演習できます。実地問題も解説付きで対策できます。

無料で演習する

※ 本記事は現役の理学療法士が執筆・監修しています。
最終更新: 2026年5月