第52回 理学療法士国家試験 午前 第82問
神経内科学第52回午前
中心性脊髄損傷について正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 高齢者に多い。
2. 骨傷に伴って生じることが多い。
3. 頸椎の過屈曲によって発生することが多い。
4. 肛門括約筋の収縮が障害されることが多い。
5. 下肢より上肢機能が強く障害されることが多い。
- 1. 高齢者に多い。 ✓
- 2. 骨傷に伴って生じることが多い。
- 3. 頸椎の過屈曲によって発生することが多い。
- 4. 肛門括約筋の収縮が障害されることが多い。
- 5. 下肢より上肢機能が強く障害されることが多い。 ✓
正答:1・5番
解説
■ 正答:1番と5番 — 高齢者に多い。下肢より上肢機能が強く障害されることが多い。
中心性脊髄損傷は頸椎の過伸展(過屈曲ではなく)損傷で、高齢者の軽微な外傷後に発生しやすい。脊髄中央の灰白質が主に障害されるため、上肢の運動機能が下肢より強く影響を受ける特徴的なパターンを示す。
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【各選択肢の解説】
1. 高齢者に多い。
✅ 正しい。頸椎症性脊髄症を背景に軽微な外傷で発生することが多く、高齢者に好発する。
2. 骨傷に伴って生じることが多い。
❌ 誤り。むしろ骨傷を伴わない(またはMRI所見に比べてレントゲンで目立たない)非骨傷性損傷が特徴。
3. 頸椎の過屈曲によって発生することが多い。
❌ 誤り。過屈曲ではなく過伸展によって発生することが多い。頸椎症がある高齢者が転倒時に頸部を過伸展させた場合に生じやすい。
4. 肛門括約筋の収縮が障害されることが多い。
❌ 誤り。肛門括約筋の障害は完全脊髄横断損傷の特徴で、中心性損傷では脊髄周辺部の長下肢路が比較的温存されるため括約筋機能は保たれることが多い。
5. 下肢より上肢機能が強く障害されることが多い。
✅ 正しい。脊髄中央の灰白質(特に上肢の皮質脊髄路が集中する領域)が主に障害されるため、上肢の運動機能低下が著明となる。
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【試験対策ポイント】
• 中心性脊髄損傷=高齢者+過伸展+骨傷なし(or軽微)
• 上肢>下肢の機能障害パターン(脊髄中央の灰白質障害が特徴)
• 肛門括約筋は温存される(周辺部の仙髄路が保持)