第53回 理学療法士国家試験 午後 第36問
神経内科学第53回午後
第53回 理学療法士国家試験 午後 第36問(神経内科学)の正答は 5 です。低活動性膀胱(弛緩性膀胱)は、膀胱の収縮力が低下して尿が出にくく残尿が増える状態で、末梢の排尿筋・自律神経の障害で生じます。
問題
神経因性膀胱のうち低活動性膀胱を呈する疾患はどれか。
- 1. 脳出血
- 2. 胸髄損傷
- 3. 多発性硬化症
- 4. 頸椎後縦靱帯骨化症
- 5. 糖尿病性自律神経障害 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 糖尿病性自律神経障害
低活動性膀胱(弛緩性膀胱)は、膀胱の収縮力が低下して尿が出にくく残尿が増える状態で、末梢の排尿筋・自律神経の障害で生じます。糖尿病性自律神経障害は膀胱の知覚・収縮を担う神経を障害し低活動性膀胱を呈するため、これが正答です。
【各選択肢の解説】
1. 脳出血
❌ 誤り。脳(橋より上位)の障害では排尿抑制が外れ、過活動性(無抑制)膀胱となり頻尿・切迫性尿失禁を呈します。
❌ 誤り。脳(橋より上位)の障害では排尿抑制が外れ、過活動性(無抑制)膀胱となり頻尿・切迫性尿失禁を呈します。
2. 胸髄損傷
❌ 誤り。仙髄より上位の脊髄損傷では反射性(核上型)の過活動性膀胱となり、排尿筋括約筋協調不全を生じます。
❌ 誤り。仙髄より上位の脊髄損傷では反射性(核上型)の過活動性膀胱となり、排尿筋括約筋協調不全を生じます。
3. 多発性硬化症
❌ 誤り。中枢の脱髄病変では一般に過活動性膀胱を呈することが多く、低活動性膀胱の代表とはいえません。
❌ 誤り。中枢の脱髄病変では一般に過活動性膀胱を呈することが多く、低活動性膀胱の代表とはいえません。
4. 頸椎後縦靱帯骨化症
❌ 誤り。頸髄(仙髄より上位)の圧迫障害であり、過活動性膀胱を呈しやすい病態です。
❌ 誤り。頸髄(仙髄より上位)の圧迫障害であり、過活動性膀胱を呈しやすい病態です。
5. 糖尿病性自律神経障害
✅ 正しい。末梢神経・自律神経障害により膀胱の知覚低下と排尿筋収縮力低下が起こり、残尿増加・溢流性尿失禁を伴う低活動性膀胱を呈します。
✅ 正しい。末梢神経・自律神経障害により膀胱の知覚低下と排尿筋収縮力低下が起こり、残尿増加・溢流性尿失禁を伴う低活動性膀胱を呈します。
【試験対策ポイント】
神経因性膀胱は障害部位で過活動性か低活動性かが決まる。仙髄(排尿中枢)より上位の障害(脳・頸胸髄)=過活動性(反射性)膀胱、仙髄・末梢神経(馬尾・糖尿病・骨盤内手術後)の障害=低活動性(弛緩性)膀胱、と整理する。糖尿病性自律神経障害は末梢障害の代表で残尿・溢流性尿失禁が特徴。
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