PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第55回 理学療法士国家試験 午後 第9問

運動療法第55回午後

第55回 理学療法士国家試験 午後 第9問(運動療法)の正答は 5 です。Brunnstrom上肢ステージⅢでは共同運動が出現する時期です。

問題
70歳の男性。脳梗塞による右片麻痺。Brunnstrom法ステージ上肢Ⅲ、下肢Ⅳ。座位にて、肘関節伸展位で肩関節90°屈曲運動を指示したところ、屈曲共同運動パターンがみられた。この患者で促通すべき筋はどれか。
  1. 1. 棘下筋
  2. 2. 広背筋
  3. 3. 大菱形筋
  4. 4. 上腕二頭筋
  5. 5. 上腕三頭筋

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 上腕三頭筋

Brunnstrom上肢ステージⅢでは共同運動が出現する時期です。肘伸展位で肩屈曲を指示したのに屈曲共同運動(肘屈曲を伴う)が出てしまうため、共同運動から分離するには肘を伸展させる筋=上腕三頭筋を促通する必要があります。よって5番が正答です。


【各選択肢の解説】

1. 棘下筋
❌ 誤り。肩関節外旋筋で、肩屈曲時の屈曲共同運動を抑える主目的の筋ではありません。
2. 広背筋
❌ 誤り。肩の伸展・内転・内旋に働く筋で、屈曲共同運動からの分離を促す筋ではありません。
3. 大菱形筋
❌ 誤り。肩甲骨内転・下方回旋に働く筋で、肘伸展による共同運動分離には直接寄与しません。
4. 上腕二頭筋
❌ 誤り。肘屈曲筋であり、これを促通するとむしろ屈曲共同運動を助長してしまいます。
5. 上腕三頭筋
✅ 正しい。肘を伸展位に保つ働きで、屈曲共同運動(肘屈曲)に抗して分離運動を促通できます。

【試験対策ポイント】

Brunnstrom stageと共同運動の理解が要点です。上肢屈曲共同運動=肩甲帯挙上・肩外転外旋・肘屈曲・前腕回外のパターン。肘伸展位での肩屈曲を行わせると、屈曲共同運動が肘屈曲を引き込むため運動が崩れる。これを分離させるには拮抗する肘伸展筋(上腕三頭筋)を促通する。逆に伸展共同運動から抜けたいときは屈曲筋を使う。「共同運動パターンに含まれる動きを抑える筋=促通対象」と整理すると解きやすい。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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