第56回 理学療法士国家試験 午前 第65問
生理学第56回午前
第56回 理学療法士国家試験 午前 第65問(生理学)の正答は 5 です。交感神経の伝達物質であるノルアドレナリンは心筋のβ1受容体に作用し、心筋細胞内へのCa²⁺流入を増やして収縮力を高める(陽性変力作用)。
問題
心臓について正しいのはどれか。
- 1. 冠動脈の血流は収縮期に増加する。
- 2. 左心房と左心室は同時に収縮が始まる。
- 3. 心筋は伸張されると収縮力が低下する。
- 4. 心筋の収縮はH⁺の細胞内流入により生じる。
- 5. ノルアドレナリンは心筋収縮力を増加させる。 ✓
正答:5番
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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 66.7%標準
45人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:5番 — ノルアドレナリンは心筋収縮力を増加させる。
交感神経の伝達物質であるノルアドレナリンは心筋のβ1受容体に作用し、心筋細胞内へのCa²⁺流入を増やして収縮力を高める(陽性変力作用)。心周期・冠血流・Frank-Starlingの法則の基本も合わせて問われている。
【各選択肢の解説】
1. 冠動脈の血流は収縮期に増加する。
❌ 誤り。正しくは、収縮期は収縮した心筋が冠動脈(特に左室の心筋内の枝)を圧迫するため血流が減り、冠血流は拡張期に増加する。
❌ 誤り。正しくは、収縮期は収縮した心筋が冠動脈(特に左室の心筋内の枝)を圧迫するため血流が減り、冠血流は拡張期に増加する。
2. 左心房と左心室は同時に収縮が始まる。
❌ 誤り。正しくは、洞房結節の興奮でまず心房が収縮し、房室結節で伝導が遅れたのちに心室が収縮する。この遅れの間に心房の収縮で心室への充満が完了する。
❌ 誤り。正しくは、洞房結節の興奮でまず心房が収縮し、房室結節で伝導が遅れたのちに心室が収縮する。この遅れの間に心房の収縮で心室への充満が完了する。
3. 心筋は伸張されると収縮力が低下する。
❌ 誤り。正しくは、一定の範囲内では心筋は伸張されるほど収縮力が増す(Frank-Starlingの法則)。静脈還流が増えて拡張末期容積が大きくなると1回拍出量が増える。
❌ 誤り。正しくは、一定の範囲内では心筋は伸張されるほど収縮力が増す(Frank-Starlingの法則)。静脈還流が増えて拡張末期容積が大きくなると1回拍出量が増える。
4. 心筋の収縮はH⁺の細胞内流入により生じる。
❌ 誤り。正しくは、心筋の収縮は活動電位に伴うCa²⁺の細胞内流入が引き金となり、それが筋小胞体からのCa²⁺放出を引き起こして生じる。
❌ 誤り。正しくは、心筋の収縮は活動電位に伴うCa²⁺の細胞内流入が引き金となり、それが筋小胞体からのCa²⁺放出を引き起こして生じる。
5. ノルアドレナリンは心筋収縮力を増加させる。
✅ 正しい(=正答)。β1受容体の刺激で細胞内へのCa²⁺流入と筋小胞体からのCa²⁺放出が増え、収縮力が高まる。同時に心拍数も増える(陽性変時作用)。
✅ 正しい(=正答)。β1受容体の刺激で細胞内へのCa²⁺流入と筋小胞体からのCa²⁺放出が増え、収縮力が高まる。同時に心拍数も増える(陽性変時作用)。
【試験対策ポイント】
- 冠血流:拡張期に増加(頻脈で拡張期が短くなると冠血流が減る)
- 収縮の順:心房 → (房室結節で遅延)→ 心室
- Frank-Starling:伸張(前負荷)↑ → 収縮力↑
- 収縮の引き金:Ca²⁺(H⁺・Na⁺・K⁺と入れ替えるひっかけに注意)
- 交感神経(ノルアドレナリン・β1)=心拍数・収縮力↑/副交感神経(迷走神経・アセチルコリン)=心拍数↓
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