PTカコモン — 理学療法士国家試験 過去問・解説

第56回 理学療法士国家試験 午後 第30問

神経疾患理学療法第56回午後
歩行障害とその原因の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。 1. frozen gait ─── 小脳性運動失調 2. scissors gait ─── パーキンソニズム 3. steppage gait ─── 総腓骨神経麻痺 4. waddling gait ─── 下肢帯の筋力低下 5. wide-based gait ─── 両下肢の痙縮
  1. 1. frozen gait ─── 小脳性運動失調
  2. 2. scissors gait ─── パーキンソニズム
  3. 3. steppage gait ─── 総腓骨神経麻痺 ✓
  4. 4. waddling gait ─── 下肢帯の筋力低下 ✓
  5. 5. wide-based gait ─── 両下肢の痙縮

正答:3・4番

解説
■ 正答:3番、4番 — steppage gait ─── 総腓骨神経麻痺、waddling gait ─── 下肢帯の筋力低下 steppage gaitは足関節背屈筋の麻痺により足先が下垂し、つまずき防止のため膝を高く上げて歩く歩様です。総腓骨神経麻痺は下腿前面の背屈筋を支配するため、この歩様を呈します。waddling gaitはアヒル歩きと呼ばれ、下肢帯筋(殿筋や内転筋など)の筋力低下により骨盤が左右に揺れて代償する歩様です。 --- 【各選択肢の解説】 1. frozen gait ─── 小脳性運動失調 ❌ 誤り。frozen gaitはパーキンソン病に特徴的な歩様で、身体が前傾したまま小刻みで固まったような歩きになります。小脳性運動失調ではwide-based gaitが特徴です。 2. scissors gait ─── パーキンソニズム ❌ 誤り。scissors gaitは脳性麻痺などによる両下肢の痙縮が原因で、両脚が交差して歩く歩様です。パーキンソニズムではfrozen gaitが特徴的です。 3. steppage gait ─── 総腓骨神経麻痺 ✅ 正しい。総腓骨神経麻痺により足背屈筋が麻痺して足関節が下垂し、つまずき防止のため膝を挙上して歩く特徴的な歩様です。 4. waddling gait ─── 下肢帯の筋力低下 ✅ 正しい。殿筋などの下肢帯筋力低下により骨盤が支持側に傾斜し、非支持側の骨盤が下がってアヒル歩きになります。 5. wide-based gait ─── 両下肢の痙縮 ❌ 誤り。wide-based gaitは小脳性運動失調に見られ、バランス障害のため両脚を広げて安定性を確保する歩様です。痙縮ではscissors gaitになります。 --- 【試験対策ポイント】 • steppage gait=総腓骨神経麻痺(足背屈筋麻痺で膝挙上歩き) • waddling gait=下肢帯筋力低下(骨盤傾斜でアヒル歩き) • frozen gait=パーキンソン病、scissors gait=痙縮、wide-based gait=小脳性運動失調との組合せもセットで記憶
関連

▶ 第56回 全問一覧

▶ 神経疾患理学療法 の過去問一覧