第56回 理学療法士国家試験 午後 第69問
生理学第56回午後
身体活動のエネルギー代謝で誤っているのはどれか。
1. 20分以上の有酸素運動では脂質より糖質が利用される。
2. 筋収縮エネルギーとしてATPが利用される。
3. 無酸素性閾値は心肺負荷試験で算出できる。
4. 最大酸素摂取量は運動持久力を反映する。
5. グリコーゲンの解糖により乳酸を生じる。
- 1. 20分以上の有酸素運動では脂質より糖質が利用される。 ✓
- 2. 筋収縮エネルギーとしてATPが利用される。
- 3. 無酸素性閾値は心肺負荷試験で算出できる。
- 4. 最大酸素摂取量は運動持久力を反映する。
- 5. グリコーゲンの解糖により乳酸を生じる。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 20分以上の有酸素運動では脂質より糖質が利用される。
有酸素運動の継続時間が長くなるほど、脂質の利用割合が増加します。20分以上の運動では逆に脂質がより多く利用されるようになり、この選択肢の記述は誤りです。
---
【各選択肢の解説】
1. 20分以上の有酸素運動では脂質より糖質が利用される。
❌ 誤り。運動時間の経過とともに糖質の枯渇が進み、脂質の利用割合が増加します。20分以上では脂質がメイン燃料となります。
2. 筋収縮エネルギーとしてATPが利用される。
✅ 正しい。筋の収縮はATP加水分解によるエネルギーで駆動されます。
3. 無酸素性閾値は心肺負荷試験で算出できる。
✅ 正しい。最大酸素摂取量やAT(嫌気性閾値)は段階的運動負荷試験で測定できます。
4. 最大酸素摂取量は運動持久力を反映する。
✅ 正しい。VO2maxは有酸素運動能力の指標であり、持久力と強い相関があります。
5. グリコーゲンの解糖により乳酸を生じる。
✅ 正しい。無酸素条件下でグリコーゲンが解糖されるとピルビン酸を経て乳酸が生成されます。
---
【試験対策ポイント】
• 有酸素運動のエネルギー基質:初期は糖質優位、時間経過で脂質の割合が増加
• AT(無酸素性閾値):心肺負荷試験で乳酸蓄積開始点を測定可能
• VO2max:持久力評価の指標、運動能力と相関