第58回 理学療法士国家試験 午前 第1問
理学療法評価学第58回午前
Danielsらの徒手筋力テストで股関節外転の段階3の測定をする際、図のような代償がみられた。代償動作を生じさせている筋はどれか。2つ選べ。
1. 大腰筋
2. 中間広筋
3. 腸骨筋
4. 半腱様筋
5. 半膜様筋
- 1. 大腰筋 ✓
- 2. 中間広筋
- 3. 腸骨筋 ✓
- 4. 半腱様筋
- 5. 半膜様筋
正答:1・3番
解説
■ 正答:1番、3番 — 大腰筋、腸骨筋
股関節外転の徒手筋力テスト段階3では、患者は側臥位で股関節を外転させます。代償動作として股関節の屈曲が生じた場合、これは**大腰筋と腸骨筋**(股関節屈筋群)が優位に作用していることを示します。これらの筋が収縮すると、外転動作時に骨盤が前方に傾き、股関節屈曲位での外転が生じるため、真の外転筋(中殿筋)の力を正確に評価できなくなります。
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【各選択肢の解説】
1. 大腰筋
✅ 正しい。股関節屈筋であり、外転テスト時に優位に作用すると股関節屈曲位での代償動作が生じます。
2. 中間広筋
❌ 誤り。中間広筋は股関節屈筋ではなく、膝関節伸展筋です。外転テストの代償動作には関与しません。
3. 腸骨筋
✅ 正しい。大腰筋とともに主要な股関節屈筋であり、外転テスト時に屈曲成分を加える代償動作を生じさせます。
4. 半腱様筋
❌ 誤り。ハムストリングスの一部で股関節伸展・膝関節屈曲筋です。外転時の代償動作には関与しません。
5. 半膜様筋
❌ 誤り。ハムストリングスの一部で股関節伸展筋であり、むしろ外転動作と拮抗する筋群です。
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【試験対策ポイント】
股関節外転のMMT段階3測定での代償動作は、**股関節屈筋群(大腰筋・腸骨筋)の優位性**が原因です。側臥位での外転時に骨盤が前傾すると屈曲位外転になり、中殿筋の力を過小評価してしまいます。
**重要:** Danielsのテストで各関節動作ごとの代償動作パターンは頻出です。
- 股関節外転→屈曲代償(大腰筋・腸骨筋)
- 股関節内転→内旋代償(大内転筋)
- 股関節伸展→腰椎伸展代償(脊柱起立筋)
代償動作を識別することで、**真の筋力低下部位を特定する臨床スキル**が問われている問題です。