PTカコモン — 理学療法士国家試験 過去問・解説

第58回 理学療法士国家試験 午前 第2問

運動学第58回午前
立位姿勢から膝関節を屈曲し、体幹を前傾させて静止した姿勢を図に示す。床反力ベクトルの作用線の向きが正しいのはどれか。ただし、矢印は力の向き、点線はその延長線を示す。 1. a 2. b 3. c 4. d 5. e
第58回午前第2問 図
  1. 1. a
  2. 2. b
  3. 3. c ✓
  4. 4. d
  5. 5. e

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — c 床反力ベクトルの作用線は、身体の質量中心(重心)を通る鉛直線上にあります。この姿勢では膝関節屈曲・体幹前傾により重心が前方に移動しているため、床反力ベクトルも前方に傾いた方向を示す必要があります。cはこの条件を満たし、重心を通る正しい方向を示しています。 --- 【各選択肢の解説】 1. a ❌ 誤り。aは鉛直方向(垂直上向き)を示していますが、この前傾姿勢では重心が前方にシフトしているため、床反力は後方に傾く必要があります。 2. b ❌ 誤り。bは床反力がやや前方に傾いていますが、傾きが不十分です。重心の前方移動に対応するには、さらに大きな後傾が必要です。 3. c ✅ 正しい。cは床反力ベクトルが後方に適切に傾いており、前傾した体幹の重心を通る作用線を示しています。静止状態の力学平衡を保つために必要な方向です。 4. d ❌ 誤り。dは床反力がさらに後方に傾きすぎており、この姿勢での重心位置を超えています。過度な後傾は不安定性をもたらします。 5. e ❌ 誤り。eは前方に傾いた方向を示していますが、床反力は後方に傾くべきです。身体の前傾に対して、床反力の作用線は常に重心を通る必要があります。 --- 【試験対策ポイント】 この問題の核は**床反力ベクトルの作用線は常に身体の質量中心(重心)を通る**という原則です。 **重要な力学原理:** - 静止立位では、床反力と体重が釣り合い、作用線が一致 - 姿勢が変わると重心位置が変わり、床反力の作用線の方向も変わる - 体幹前傾時は重心が前方移動→床反力は後方に傾く(後足へのモーメント対抗) **覚え方:** 「重心がどこにあるか」→「床反力はそこを通る直線上」と考えると判断しやすい。膝屈曲・体幹前傾の組み合わせは、重心を足部より前方に移動させるため、転倒を防ぐため床反力の作用線が後方に傾く必要があります。 **類似問題への応用:** しゃがみ込み姿勢、片脚立位、後ろ傾き姿勢など、様々な静止姿勢について同じ原則が適用されます。
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