PTカコモン — 理学療法士国家試験 過去問・解説

第58回 理学療法士国家試験 午前 第12問

神経疾患理学療法第58回午前
5歳6か月の男児。脳性麻痺。歩行補助具を用いず屋外歩行が可能であるが、階段昇降時は手すりを必要とする。GMFCSのレベルはどれか。 1. Ⅰ 2. Ⅱ 3. Ⅲ 4. Ⅳ 5. Ⅴ
  1. 1. Ⅰ
  2. 2. Ⅱ ✓
  3. 3. Ⅲ
  4. 4. Ⅳ
  5. 5. Ⅴ

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — Ⅱ 本症例は歩行補助具を用いず屋外歩行が可能であり、階段昇降時に手すりを必要とする状態です。この機能的制限はGMFCS(大運動機能分類システム)レベルⅡの定義に合致します。レベルⅡは「屋外歩行は可能だが、段差や不整地では介助や補助具を必要とする」という特徴を持っています。 --- 【各選択肢の解説】 1. Ⅰ ❌ 誤り。レベルⅠは制限なくあらゆる場所で歩行可能であり、階段昇降も手すり不要です。本症例の「階段昇降時に手すりを必要とする」という制限とは合致しません。 2. Ⅱ ✅ 正しい。屋外歩行は補助具なしで可能だが、階段昇降や段差・不整地では手すりや介助などの支援を必要とする段階です。本症例はこの定義に完全に合致します。 3. Ⅲ ❌ 誤り。レベルⅢは屋外移動時に補助具(松葉杖など)を必要とします。本症例は「補助具を用いず屋外歩行が可能」であるため、レベルⅡより重度ではありません。 4. Ⅳ ❌ 誤り。レベルⅣは屋外移動が困難で、移動に大きな制限があります。本症例の機能レベルはこれより高度です。 5. Ⅴ ❌ 誤り。レベルⅤは自力での移動がほぼ不可能で、座位保持も支援が必要です。本症例とは全く異なります。 --- 【試験対策ポイント】 **GMFCS(大運動機能分類システム)** は脳性麻痺の機能的重症度を5段階で分類します。重要な判定ポイント: - **レベルⅠ**:制限なし、あらゆる場所で歩行可能 - **レベルⅡ**:補助具なし屋外歩行可、段差・階段・不整地では支援必要 ← **本問** - **レベルⅢ**:屋外歩行に補助具必要 - **レベルⅣ**:屋内移動も制限あり - **レベルⅤ**:自力移動不可、介助者に依存 判定時の着眼点は「**補助具の要否**」と「**環境による制限**」です。本症例では補助具不要(レベルⅠ候補)だが環境適応に制限あり(階段で手すり必要)→ **レベルⅡ** という流れで判定します。
関連

▶ 第58回 全問一覧

▶ 神経疾患理学療法 の過去問一覧