PTカコモン — 理学療法士国家試験 過去問・解説

第58回 理学療法士国家試験 午前 第11問

神経疾患理学療法第58回午前
頸髄損傷者の起き上がり動作を図に示す。Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類における最も上位の機能残存レベルはどれか。 1. C5A 2. C5B 3. C6A 4. C6BⅡ 5. C7A
第58回午前第11問 図
  1. 1. C5A
  2. 2. C5B
  3. 3. C6A
  4. 4. C6BⅡ ✓
  5. 5. C7A

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — C6BⅡ この問題は、患者が実行できている起き上がり動作から、Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類における神経学的レベルを判定するものです。起き上がり動作を実行できることは、C6以上のレベルで一定の上肢機能が保持されていることを示唆します。C6BⅡレベルであれば、肩関節の安定性と前腕回旋機能を含む必要な上肢機能が備わっており、図に示された起き上がり動作が可能となります。 --- 【各選択肢の解説】 1. C5A ❌ 誤り。C5Aは三角筋と上腕二頭筋のみ機能する最も重症度の高いレベルで、起き上がり動作に必要な十分な上肢機能を持ちません。 2. C5B ❌ 誤り。C5Bは三角筋、上腕二頭筋、回外筋が機能しますが、依然として起き上がり動作に必要な肩関節安定性や手指機能が不足しています。 3. C6A ❌ 誤り。C6Aは長橈側手根伸筋が新たに機能するレベルですが、起き上がり動作に必要な前腕回旋機能や手指掌側把握機能がまだ十分ではありません。 4. C6BⅡ ✅ 正しい。C6BⅡは短橈側手根伸筋と長・短橈側手根伸筋が機能し、加えて**前腕回旋機能**が獲得されるレベルです。これにより肩の安定性と手関節の伸展・回旋が可能となり、図に示される起き上がり動作(床から体を持ち上げる際の手関節伸展と回旋の協調)を実行できます。 5. C7A ❌ 誤り。C7Aはさらに上位のレベルであり、確かに起き上がり動作は可能ですが、問題で「最も上位の機能残存レベル」と指定されているため、最小限の必要機能レベルを選ぶべきです。 --- 【試験対策ポイント】 **Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類**は、脊髄損傷レベルごとの上肢機能を体系的に分類した重要な概念です。国試では動作画像から神経学的レベルを逆算する問題が頻出です。 **C6BⅡの特徴(重要):** - 長・短橈側手根伸筋の機能 - **前腕回旋(回外・回内)が新たに可能** - 手関節伸展の強化 - これにより基本的な日常生活動作(起き上がり、移乗など)が自立可能 **起き上がり動作で必要な要素:** 起き上がり時には両側の手関節伸展と適度な前腕安定性が必須です。C5レベルではこの力学的安定性が得られず、C6BⅡ以上で初めて実行可能になります。 **他の脊髄損傷レベルとの違い:** - C5:肩関節外転・屈曲のみ → 手で床を押す力が不足 - C6A:手根伸
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