第58回 理学療法士国家試験 午後 第82問
神経疾患理学療法第58回午後
脳卒中患者の歩行自立と関連が最も少ないのはどれか。
1. 半側空間無視
2. 両側性片麻痺
3. 深部覚障害
4. 注意障害
5. 失語症
- 1. 半側空間無視
- 2. 両側性片麻痺
- 3. 深部覚障害
- 4. 注意障害
- 5. 失語症 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 失語症
失語症は言語表出・理解の障害であり、歩行動作そのものの実行能力や身体機能に直接影響しないため、歩行自立との関連が最も少ない。一方、他の4項目は歩行時のバランス、運動制御、感覚フィードバック、注意機能など、歩行遂行に直結する要素である。
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【各選択肢の解説】
1. 半側空間無視
❌ 誤り。患側への注意欠落により歩行中の環境認識が低下し、転倒リスク増加や直進歩行困難を招く。歩行自立と関連が深い。
2. 両側性片麻痺
❌ 誤り。両側の運動麻痺は下肢機能を著しく低下させ、歩行能力に最も直接的かつ深刻な影響を与える。歩行自立の最大阻害因子。
3. 深部覚障害
❌ 誤り。固有感覚の喪失は関節位置覚の低下につながり、下肢のバランス制御や足の置き場認識が困難となり、歩行自立を大きく妨げる。
4. 注意障害
❌ 誤り。注意機能低下は歩行時の環境判断や危機察知能力の低下をもたらし、歩行自立の安全性が低下する。
5. 失語症
✅ 正しい。言語機能の障害であり、下肢運動機能や感覚、バランス機能など歩行動作の物理的実行能力には直接的な影響がない。
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【試験対策ポイント】
- 歩行自立に必要な要素:運動制御(麻痺)、感覚フィードバック(深部覚)、空間認識(半側空間無視)、判断力(注意)
- 失語症は高次脳機能障害だが、運動・感覚系に影響しないため歩行能力は相対的に保たれる
- 「関連が最も少ない」→排除法で消去的思考が有効