PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第59回 理学療法士国家試験 午後 第7問

整形外科疾患理学療法第59回午後

第59回 理学療法士国家試験 午後 第7問(整形外科疾患理学療法)の正答は 1 です。受傷から10日が経過し、10日間の固定も終えているため、急性期を過ぎた亜急性期〜回復期にあたる。

問題
17歳の女子。サッカー中に転倒し歩行困難となったため受診した。右足関節外側靱帯損傷と診断され、安静目的に10日間の固定を行った。短下肢装具を着用し、理学療法を開始した。正しいのはどれか。
  1. 1. 足関節周囲筋のストレッチを行う。
  2. 2. 歩行練習は圧痛が改善してから開始する。
  3. 3. 装具はできる限り早く外すように指導する。
  4. 4. バランストレーニングは開眼片脚起立から開始する。
  5. 5. 筋力トレーニングは閉鎖性運動連鎖〈CKC:closed kinetic chain〉から開始する。

正答:1番

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解説
👥 読者の報告をもとに修正済み(2026-07-16)— ご指摘ありがとうございました
■ 正答:1番 — 足関節周囲筋のストレッチを行う。

受傷から10日が経過し、10日間の固定も終えているため、急性期を過ぎた亜急性期〜回復期にあたる。この時期は固定による関節拘縮・筋短縮を防ぐことが重要で、足関節周囲筋のストレッチ(可動域運動)を開始するのが適切である。急性期には避けるストレッチも、炎症が落ち着いたこの時期には段階的に行える。選択肢1が正しい。


【各選択肢の解説】

1. 足関節周囲筋のストレッチを行う。

⭕ 正しい(=正答)。10日固定後の亜急性期では、拘縮予防のため周囲筋のストレッチ・可動域運動を開始する。

2. 歩行練習は圧痛が改善してから開始する。
❌ 誤り。短下肢装具で保護した状態なら、圧痛の消失を待たず早期から荷重・歩行練習を開始してよい。早期荷重が機能回復を促す。
3. 装具はできる限り早く外すように指導する。
❌ 誤り。装具は組織の修復と機能回復に合わせて段階的に外す。早期の装具離脱は再損傷のリスクを高める。
4. バランストレーニングは開眼片脚起立から開始する。
❌ 誤り。バランス練習は両脚立位・安定した課題から始め、開眼→閉眼、両脚→片脚と段階的に進める。開眼片脚起立は開始課題としては負荷が高い。
5. 筋力トレーニングは閉鎖性運動連鎖〈CKC:closed kinetic chain〉から開始する。
❌ 誤り。荷重を伴うCKCは関節の安定性が回復してから導入する。この時期の筋力強化は疼痛のない範囲での等尺性運動などから始めるのが原則で、「CKCから開始」とは限らない。本問では拘縮予防のストレッチ(選択肢1)が優先される。

【試験対策ポイント】

靱帯損傷のリハは受傷からの経過時期で判断する。急性期=RICE・安静/亜急性期以降=拘縮予防のROM・ストレッチ、装具で保護した早期荷重が原則。「固定○日後」という記述から急性期を過ぎているかを読み取る。バランス・筋力練習は易→難(両脚→片脚、開眼→閉眼、等尺性→CKC/OKC)へ段階的に進める。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

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