第7章|高次脳機能障害・認知症

神経内科学 第7章

7-1 失語症

損傷部位発話理解
ブローカ失語(運動性)前頭葉(下前頭回)非流暢比較的良好
ウェルニッケ失語(感覚性)側頭葉(上側頭回)流暢だが錯語障害
全失語広範非流暢障害
健忘失語流暢良好(喚語困難)

「ブローカ失語は理解が強く障害される」は誤り → ブローカは発話(非流暢)が主。理解障害が主なのはウェルニッケ失語

7-2 失行・失認・半側空間無視

  • 失行:運動麻痺がないのに目的動作ができない(観念運動失行・観念失行・着衣失行)
  • 失認:感覚は保たれるのに対象を認知できない(視覚失認・相貌失認・身体失認)
  • 半側空間無視右頭頂葉損傷で左側を見落とす(左無視が多い)

半側空間無視は右半球(頭頂葉)損傷で左半側に生じることが多い。麻痺そのものではなく「気づかない」障害。

7-3 認知症

種類特徴
アルツハイマー型もの忘れ(近時記憶)から緩徐進行・海馬萎縮・最多
レビー小体型具体的な幻視・パーキンソニズム・認知の変動
前頭側頭型人格変化・脱抑制・常同行動
血管性脳血管障害に伴う・段階的(まだら)・感情失禁

幻視とパーキンソニズムが目立つのはレビー小体型。段階的に進むのは血管性認知症。