第8章|先天性一側性難聴と小児難聴
対応過去問 約10問 / 難易度 ★★★☆☆
先天性一側性難聴
特徴
- 発話明瞭度は低くならない(反対側が正常のため言語発達は比較的良好)
- 音の方向がわかりにくい(両耳聴の喪失)
- 騒音下での語音聴取が障害される
- 新生児聴覚スクリーニングで検出できる
- 聴神経の低形成が原因となりうる
「先天性一側性難聴では発話明瞭度が低くなる」は誤り。反対側が正常であれば言語発達は比較的良好。
一側性難聴が及ぼす影響
影響を受けること
- 音の方向定位(方向覚)
- 騒音下・複数人での聞き取り
- 教室などでの学習効率
比較的保たれること
- 発話明瞭度・言語発達(静寂環境)
- 静寂環境での会話聴取
前庭水管拡大症(EVA)
- 感音難聴で変動・進行がある(進行がないとするのは誤り)
- ペンドレッド症候群の一部で認められる
- 頭部外傷などで急激に悪化することがある
- 内リンパ嚢から前庭水管にかけての拡大が画像で確認できる
「前庭水管拡大症では難聴の進行がない」は誤り。変動・進行することがある。
新生児聴覚スクリーニング
- 生後入院中に実施
- 方法:自動ABR(AABR)または耳音響放射(OAE)
- 目的:早期発見・早期介入による言語発達支援
- 一側性難聴も検出できる
小児難聴の補聴・支援
- 補聴器はできるだけ早期から装用が望ましい
- 高度〜重度難聴では人工内耳の適応となりうる
- 人工内耳の適応:両側高度感音難聴で補聴器効果不十分な場合
- 聾学校・難聴学級・通常学級の選択肢がある
まとめ:小児難聴を扱う際の引っかけポイント
- 先天性一側性難聴:発話明瞭度は低くならない(言語発達は比較的良好)。騒音下の聴取は障害される。
- 前庭水管拡大症:難聴は変動・進行する。頭部外傷で急激悪化の可能性。
- 滲出性中耳炎(小児):難聴を自覚しにくい。両側罹患が多い。ティンパノメトリB型またはC型。
- 先天性風疹症候群:感音難聴が主。滲出性中耳炎とは関連しない。白内障・心疾患を合併。