口蓋瘻孔と構音
切歯孔前方の口蓋瘻孔の影響
切歯孔より前方の瘻孔(前方口蓋):
- 前方での口腔内圧が確保できない
- 両唇音([p][b][m])の産生が困難になりやすい
両唇音は唇で閉鎖を作るが、前方口蓋の瘻孔により口腔内の圧力が逃げてしまう。
各種検査と優先順位
「ラッパが吹けない」「言葉が鼻に抜ける」4歳児の検査優先順位
優先度が低い:
- 発声機能検査(鼻咽腔閉鎖不全の主訴では声帯機能より口腔・鼻咽腔の評価が優先)
優先度が高い:
- 構音検査・口腔内視診・ブローイング検査・言語発達検査
構音検査の際の優先的実施検査(6歳・サ行とカ行)
まず行うべき検査:
聴力・言語発達・構音の3点セットが基本の初診時評価。
小児の初診時評価項目
含まれる項目:
含まれない項目:
[s]の産生方法
[s](サ行)を正しく産生させる方法:
不適切な方法:
- 頬を膨らませる([s]は口腔内圧ではなく舌尖の位置が重要)
- 開口して舌尖を挙上させる([r]の操作)
- 口唇を閉鎖する([m][p]の操作)
- 舌を左右口角につける([r]の側方移動)
フレージングと構音障害
「フレージング=過緊張発声の軽減」は誤り——フレージングは発話速度の調整・発話の区切りに用いる訓練法。過緊張発声にはリラクゼーション・あくび法などが適切。