4-1 応用行動分析(ABA)
先行条件(A)→ 行動(B)→ 結果(C)
| 概念 | 内容 |
| 強化 | 行動の後に好ましい結果を与えて行動頻度を増やす |
| プロンプト | ヒント・手がかりを与えること |
| シェーピング | 目標行動に近い行動を段階的に強化 |
| モデリング | 手本を示すこと |
「手本を示す=モデリング」。モニタリング(自己の行動観察)とは別概念。
4-2 TEACCHプログラム
開発者:Schopler, E.(エリクソンではない)
ASD者の視覚的処理能力を活かした構造化による支援
| 構造化の種類 | 内容 |
| 物理的構造化 | 活動内容と場所を分ける |
| スケジュール化 | 見通しをもって行動できるよう提示 |
| ワークシステム | 何を・どれだけ・終わったらどうするかを明示 |
「大人が子どもの行動を静かに見守る」はTEACCHの原則ではない(インリアルの姿勢)。
4-3 PECS(絵カード交換式コミュニケーションシステム)
最も重点が置かれる目標:自発的なコミュニケーションの開始
ABAの原則に基づく
構文の形成・質問応答よりも、まず「自発的に要求を伝える」が目標。
4-4 インリアル・アプローチ(INREAL)
大人の基本姿勢(SOUL)
S:Silence(静かに見守る)
O:Observation(よく観察する)
U:Understanding(深く理解する)
L:Listening(耳を傾ける)
「Modeling(ことばのモデルを示す)」はSOULの基本姿勢ではない(言語心理学的技法)。
言語心理学的技法
| 技法 | 内容 |
| ミラリング | 子どもの行動をそのまままねる |
| モデリング | ことばのモデルを示す |
| 拡張模倣 | 子どもの発話に語を付け加えてフィードバック |
| リキャスト | 意味を変えずに文法的に正しい形に言い直す |
インリアルの特徴:指導場面を構造化しない(構造化はTEACCHの原則)
4-5 ソーシャルスキル・トレーニング(SST)
| 技法 | 内容 |
| 教示 | ルールや方法を説明・教える |
| モデリング | お手本を見せる |
| リハーサル | 練習・ロールプレイ |
| フィードバック | 練習結果を評価・修正 |
| 般化 | 習得したスキルを日常場面に応用 |
ミラリング・アイゲイズはSST技法ではない(インリアルの技法)。
4-6 マカトン法
- サインと話しことばを同時に使う(サインのみは使わない)
- 語彙数は限定的(1,000語以下)
- 導入する順番が決まっている(任意ではない)
- 文レベルの表現も可能
4-7 AAC(拡大・代替コミュニケーション)
AAC導入の優先事項
記号の具象性(わかりやすさ)/語彙の親密度/コミュニケーションエイドの携帯性/絵記号の大きさ
「絵記号の数」は初期導入での優先事項ではない。
AACの学習プログラム:初期導入では快の状況(要求)から始める
4-8 各発達段階の指導ポイント
前言語期
物への注目・探索行動を促す/因果関係への気づき/見本合わせ課題(マッチング)/動作模倣を促す
前言語期に「音声を復唱させる」「絵カードによる呼称練習」は不適切
幼児後期(3〜6歳相当)
- 子ども同士の協同遊びを促す
- 単語を分解する課題(音韻意識)を取り入れる
- 写真を見ながら自己経験を語る
「会話で相手によって伝え方を調整できる」のは学齢期以降の課題。
知的障害児への言語指導の原則
- 全体発達重視(言語表出だけを重視しない)
- 細かいステップ重視
- 親(養育者)への支援重視
- 語連鎖(2語文)開始の目安:理解語彙50語を超えたころ
4-9 ASD児への指導
「〜してはいけない」ではなく「〜しなさい」(肯定的な指示)
「ちょっと待って」ではなく「〜時まで待って」(具体的な時間)
社会的ルールを視覚的に教える
「相手の気持ちになってみて」「周囲の人の気持ちを考えるように言い聞かす」は不適切。
4-10 発達性読み書き障害の指導
中学生以上の重度ディスレキシア:キーボード入力・ICT活用を優先
「分からない語彙を辞書で調べる」は優先順位が低い(読み書き自体が困難なため)。
4-11 ADHD児の学校での配慮
適切:教師のそばに座席を設ける(最前列)/宿題の問題数を少なく/スケジュール表を活用
不適切:掲示物を増やす(刺激過多)/後ろの席にする(刺激過多)/学級の係活動を制限する(適切な役割を与えることが有効)
4-12 その他の支援法まとめ
| 支援法 | 特徴 |
| ソーシャルストーリー | Gray, C. が考案。社会的状況を文章で説明 |
| ポーテージプログラム | 家庭療育プログラム。知的障害・発達遅滞の早期療育 |
| リッカムプログラム(Hanen) | ASD向けの早期言語発達支援 |
| ボバースアプローチ | 脳性麻痺などへの運動療法(ASDへの支援ではない) |