第5章|保護者支援・多職種連携・制度

過去問頻出/難易度 ★★★☆☆

5-1 保護者への初回面接(カウンセリングマインド)

適切な態度:
・相手の言ったことを繰り返す(受容・反映)
・話しているときにうなずく
・沈黙の時間を大切にする
不適切な態度:
・内容が違うときにすぐ修正する(→まず受容)
・冗長でも中断する(→傾聴が基本)
・「私の言う通りにしていれば大丈夫」(指示的・権威的)
「障害受容を待って言語訓練を開始する」(→訓練開始を待つ必要はない)
・黙っている時間を作らない(→沈黙も重要)

5-2 ペアレントトレーニング(PT)

  • 保護者が子どもの行動特徴を理解し対応する
  • 講義(行動特徴の理解)+ロールプレイ(実践)
  • 子どもの好ましい行動をほめて強化する
  • 子育てストレスの軽減につながる
  • 行動目標を設定(態度目標ではない)
  • PTはST等専門家が実施(ペアレントメンターとは区別)

5-3 特別支援教育における言語聴覚士の役割

役割可否
巡回相談員✅ なれる
外部専門家として委嘱✅ なれる
教員への支援(コンサルテーション)✅ 行える
特別支援教育コーディネーター❌ 教員が担う役割
言語障害通級指導教室の教員❌ 教員免許が必要
「個別の指導計画」の作成❌ 教員が作成(STは協力・助言は可能)

5-4 合理的配慮・インクルーシブ教育

  • 障害者差別解消法によって規定
  • インクルーシブ教育の実現のために必要
  • 当事者から援助を求める意思表示があった場合に対応
  • 社会的障壁を取り除き社会参加しやすくする
「学校の負担に関わらず必要な便宜を図る」は誤り。過重な負担でない範囲で提供。

5-5 多職種連携・チームアプローチ

日常的なコミュニケーションを確保する
他職種の基本的な立場を理解する
対象者や周囲の状況について情報を共有する
チーム全体の目標を確認する
「専門用語を用いて情報交換する」は原則ではない。わかりやすい言葉で共有する。

5-6 発達障害者支援法・制度

発達障害の共通特徴

生得的あるいは低年齢に発現することが共通特徴
  • 知的障害がない場合もある
  • 言語遅滞があるとは限らない
  • 有病率に民族差がある(民族差なしは誤り)

ジョブコーチ(職場適応援助者)

主な業務の場:企業・職業センター
(児童相談所・発達支援センター・特別支援学校高等部は主たる業務の場ではない)

5-7 発達障害支援の原則

科学的根拠(EBP)が求められる
子どもの生活年齢に合わせる(発達年齢だけでなく)
養育者からインフォームド・コンセントを得る
支援開始時に予定期間を保護者に伝える
「開始時期が早すぎる弊害はない」(早期支援は有効)
成人期以降も支援は継続しうる(成人期までに完了する必要はない)

確認問題

Q1. 初回面接で「障害受容を待って訓練を開始する」は適切か不適切か。
Q2. ペアレントトレーニングの設定目標は「行動目標」か「態度目標」か。
Q3. 言語聴覚士が特別支援教育で担うことができる役割を2つ答えよ。
Q4. 合理的配慮を定める法律は何か。
Q5. 多職種連携の原則として「専門用語を用いて情報交換する」は正しいか。
Q6. ジョブコーチの主な業務の場はどこか。
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