第1章|音波の基礎

対応過去問 約35問/難易度 ★★★☆☆

1-1 音波の性質

  • 音波は縦波(疎密波)として伝わる
  • 横波ではない(弦の振動は横波だが、空気中の音波は縦波)
  • 縦波は進行方向と振動方向が一致する
  • 音波は固体・液体・気体すべてを伝わる(気体のみではない)
  • 反射・回折・干渉を起こす
  • 壁があると反射し、障害物の裏側にも回折して回り込む
  • カーテンがあると吸音される
「音波は横波」「縦波は固体中のみ伝わる」「水中では伝わらない」は誤り(第18回・23回出題)

1-2 音速と気温・周波数

  • 気温が高いと音速が速い(気温1°C上昇ごとに約0.6 m/s増加)
  • 気温15°Cで約340 m/s・気温30°Cは10°Cより速い
  • 音速が変化しても周波数は変化しない(波長が変化する)
  • 波長 = 音速 ÷ 周波数
  • 1周期の間に音波が進む距離 = 波長
「音速が変化すると周波数も変化する」は誤り(第19回出題)
「気温30°Cより10°Cの方が音速が速い」は誤り(第22回出題)
音圧0 Paの場所は真空状態 → 誤り(音圧0 Paは大気圧と等しいことを意味する)

1-3 周波数の計算

c(音速) = f(周波数) × λ(波長) 1周期 = 0.01秒 → 周波数 = 100 Hz 2秒間に700周期 → 700÷2 = 350 Hz 2周期の波長3.4m、音速340m/s → f = 340÷(3.4÷2) = 200 Hz 600 Hz の1オクターブ低い → 300 Hz
第26回:「最も周波数が高い」→ 350 Hz(「2秒間に700周期」)が正答

1-4 純音・複合音・雑音のスペクトル

音の種類スペクトル
純音(正弦波)線スペクトル(1つの周波数成分)
周期的複合音(調波複合音)線スペクトル(基本波+整数倍の倍音)
白色雑音(ホワイトノイズ)連続スペクトル(全周波数に均等な成分)
インパルス(パルス)連続スペクトル
トーンバーストある周波数で最大となる広がりをもつ連続スペクトルに近い
のこぎり波線スペクトル(−6 dB/oct)
「トーンバースト─ある周波数で最大となる線スペクトル」は誤り(第24回出題)
連続スペクトルを持つもの:ホワイトノイズ・インパルス・トーンバースト(第28回出題)

1-5 スペクトルの傾き

音源傾き
白色雑音0 dB/oct(平坦)
ピンク雑音・のこぎり波−6 dB/oct
三角波・有声音源−12 dB/oct
有声音源(声門音源・男性地声)−12 dB/oct
「パルス音や白色雑音のスペクトルは−3 dB/octの傾斜を持つ」は誤り(第27回出題)
男性地声の声門音源の周波数スペクトル:−12 dB/oct(第17回出題)

1-6 純音の定義

  • 純音は正弦(サイン)関数として表現できる
  • コサイン波の音も純音(サインとコサインは位相が異なるだけ)
  • 周波数が同じサイン波とコサイン波を足した音も純音
  • 純音を一意に規定するには周波数・振幅・初期位相の3変数が必要
  • 位相が異なる純音でも音色の違いは知覚できない
「純音は周波数と初期位相の2変数で一意に規定できる」は誤り(振幅も必要)(第23回出題)
「周波数が同じでも位相が異なれば音色の違いが知覚できる」は誤り(第28回出題)
引っかけ対策まとめ 第1章
誤りの選択肢正しい内容出題回
音波は横波である縦波(疎密波)である第18・23回
縦波は固体中のみ伝わる固体・液体・気体すべて伝わる第18・23回
音速が変化すると周波数も変化する周波数は変化しない(波長が変わる)第19回
気温30°Cより10°Cの方が音速が速い気温が高いほど音速が速い第22回
トーンバーストは線スペクトル連続スペクトルに近い第24回
白色雑音のスペクトルは−3 dB/oct0 dB/oct(平坦)第27回
純音は周波数と初期位相の2変数で規定できる周波数・振幅・初期位相の3変数が必要第23回
位相が異なると音色の違いが知覚できる純音では位相による音色変化は知覚できない第28回

確認問題

Q1. 音波が縦波であるとはどういう意味か。また、横波と何が異なるか。

Q2. 気温が上がると音速はどう変化するか。周波数・波長への影響は?

Q3. 白色雑音・インパルス・トーンバーストに共通するスペクトルの種類は何か。

Q4. 男性地声の声門音源スペクトルの傾きは何 dB/oct か。

Q5. 純音を一意に規定するために必要な3つの変数を挙げよ。

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