第1章|音波の基礎

過去問 19問 / 難易度 ★★★☆☆

1-1 音波の性質 過去問 10問

音波は疎密波(縦波)であり、媒質中の粒子が音波の進行方向と同じ方向に振動する。

種類特徴
縦波(疎密波)進行方向と振動方向が一致。音波はこれ
横波進行方向と振動方向が直交。弦の振動など

「横波は圧力波とも言われる」は誤り → 縦波が圧力波。「縦波は固体中のみを伝わる」は誤り → 気体・液体・固体すべてを伝わる。「音波は大気中を横波として伝わる」は誤り → 縦波(疎密波)。「弦の振動は縦波」も誤り → 横波。

音波の伝播特性

  • 反射:壁などで跳ね返る
  • 回折:障害物の裏側に回り込む(ついたての裏側にも音が届く)
  • 吸音:カーテンなど多孔質素材で吸収される
  • 干渉:複数の音波が重なり合う
  • 音波は水中でも伝わる(真空中では伝わらない)

「水中では音波は伝わらない」は誤り。「両側が開いた管では共鳴は起きない」も誤り → 両端開管でも共鳴する。

音速と気温・周波数・波長の関係

音速 c = 331.5 + 0.61 × 気温(℃) [m/s] 波長 λ = c / f (f = 周波数)
  • 気温が高いほど音速は速くなる(遅くなるは誤り)
  • 気温が高くなると音速が上がるため、同じ周波数でも波長が長くなる
  • 音速が変化しても周波数は変化しない(媒質が変わっても周波数は一定)
  • 周波数が高くなると波長は短くなる
  • 基準:気温15℃で音速約340m/s

「音速が変化すると周波数も変化する」は誤り → 周波数は音源で決まり、媒質が変わっても変化しない。

周波数の計算

  • 周期 T と周波数 f の関係:f = 1/T
  • オクターブ:1オクターブ高い = 周波数2倍、1オクターブ低い = 周波数1/2
  • 例)2秒間に700周期 → f = 700/2 = 350Hz

1-2 純音・複合音・雑音のスペクトル 過去問 9問

音の種類スペクトル特性
純音(サイン波・コサイン波)線スペクトル(1本のみ)
周期的複合音(調波複合音)線スペクトル(基本波+倍音の整数倍)
白色雑音(ホワイトノイズ)連続スペクトル(全周波数均一)
パルス音(インパルス)連続スペクトル(振幅が平坦)
トーンバースト連続スペクトル(ある周波数を中心に広がる)
のこぎり波線スペクトル(−6dB/oct傾斜)
パルス列線スペクトル

「過渡音は線スペクトルをもつ」は誤り → 連続スペクトル。「トーンバースト → ある周波数で最大となる線スペクトル」は誤り → 連続スペクトル(帯域が広がる)。

スペクトルの傾斜

音源傾斜
パルス音・白色雑音0dB/oct(平坦)
のこぎり波・ピンク雑音−6dB/oct
三角波・有声音源(声帯)−12dB/oct

純音の定義

  • 純音は周波数・振幅・初期位相の3変数で規定される(2変数ではない)
  • サイン波もコサイン波も純音である
  • 周波数が同じサイン波とコサイン波を足した音は純音である(位相が90°異なるだけ)
  • 位相が異なっても純音の音色の違いは知覚できない

「周波数と初期位相の2変数で一意に規定できる」は誤り → 振幅・周波数・初期位相の3変数。「周波数が同じでも位相が異なれば音色の違いが知覚できる」も誤り → 人間の聴覚は位相差を音色として知覚できない。

周期的複合音の倍音構造

  • 基本波成分 + 調波成分(基本波の整数倍の周波数)で構成
  • 調波成分の振幅が0になる場合もある
  • 複合音の高さ(ピッチ)は基本波成分で決まる
  • 複合音の音色は倍音構成(調波成分)で決まる

「基本波成分は複合音の音色として感じる成分」は誤り → ピッチの成分。「調波成分は複合音の高さとして感じる成分」も誤り → 音色の成分。