第2章|音圧レベル・デシベル

対応過去問 約30問/難易度 ★★★★☆

2-1 デシベルの基礎公式

音圧レベル(dB SPL) = 20 × log₁₀(P / P₀) 基準音圧 P₀ = 20 μPa 音の強さレベル = 10 × log₁₀(I / I₀)
音圧は20倍対数、強さ(intensity)は10倍対数を使う。混同しないこと。

2-2 重要な変換値

音圧変化音圧レベル変化
音圧が2倍約6 dB上昇
音圧が10倍20 dB上昇
音圧が100倍40 dB上昇
強さが2倍約3 dB上昇
強さが10倍10 dB上昇
「音圧を2倍にすると音圧レベルは約3 dB上昇」は誤り(約6 dB上昇)(第25回出題)
「音圧レベル10 dB上がると音の強度は10倍」は正しい(第20回出題)

2-3 音圧レベルの計算例

基準音圧20μPa → 0 dB SPL 0 dB を 20 dB 増幅 → 20 dB SPL (第18回出題) 2 μPa の音を100倍増幅 → 200 μPa → 20×log(200/20) = 20×log10 = 20 dB (第27回出題) 音圧1 Pa → 20×log(1Pa/20μPa) = 20×log(50000) ≈ 94 dB SPL (第24回:約100dBに最も近い) 音圧レベル40 dB → P = 20μPa × 10^(40/20) = 20μPa × 100 = 2000 μPa (第28回出題) 音圧レベル60 dB → 20 dB 増幅 → 80 dB → P = 20μPa × 10^4 = 200 mPa (第16回出題)

2-4 ラウドネス・フォン・ソーン

単位内容
dB SPL音圧レベル(物理量)
フォン(phon)ラウドネスレベル
(1 kHz純音との等価音圧レベル)
ソーン(sone)ラウドネス
(主観的な大きさの比率尺度)
ソーンは比率尺度(2ソーンは1ソーンの2倍の大きさを意味する)
フォンは対数尺度なので、80 phon は40 phonの2倍の大きさではない
「ソーン(sone)尺度は間隔尺度」は誤り(比率尺度)(第19回出題)
「2000メルの音の周波数は1000メルの音の2倍」は誤り(メルは等間隔でない)(第20回出題)
「80 phonの音の大きさは40 phonの音の2倍」は誤り(フォンは対数尺度)(第20回出題)

2-5 ラウドネスの性質

  • 単位はソーン(sone)(phonではない)
  • 音圧が一定でも周波数によって変化する(等ラウドネス曲線)
  • 音圧が一定でも持続時間によって変化する(時間積分)

2-6 線形増幅器の計算

線形増幅器では音圧レベルに増幅 dB を加算する。
20 μPa(= 0 dB SPL)を20 dB 増幅 → 20 dB SPL
「音圧レベル −40 dBの音は人の最小可聴値を下回る」は誤り(最小可聴閾値の基準は約0 dB SPL。−40 dBは物理的に実在しない値ではなく、基準音圧の1/100の音圧に相当するが、人の可聴閾下には入る)(第25回出題)
計算問題の攻略ポイント
  • 「音圧2倍 → +6 dB」「音圧10倍 → +20 dB」を必ず暗記する
  • 「強さ2倍 → +3 dB」「強さ10倍 → +10 dB」も頻出
  • dB SPL計算は 20×log₁₀ を使う(10×log₁₀ と混同しない)
  • 基準音圧は 20 μPa(= 0 dB SPL)を丸暗記

確認問題

Q1. 音圧レベル(dB SPL)の定義式を書け。基準音圧は何 μPa か。

Q2. 音圧を2倍にすると音圧レベルは何 dB 変化するか。

Q3. 音圧レベル40 dBのとき、音圧は何 μPa か。

Q4. フォン(phon)とソーン(sone)の違いを尺度の観点から説明せよ。

Q5. ラウドネスに影響する要因を2つ挙げよ。

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