第6章|聴覚心理・空間聴覚
過去問 8問 / 難易度 ★★★☆☆
6-1 臨界帯域とマスキング 過去問 4問
臨界帯域
- 聴覚系の周波数分析機能に関連する概念
- 中心周波数100〜500Hzでは臨界帯域幅 ≒ 約100Hz
- 中心周波数が500Hzを超えると臨界帯域幅は500Hzの比率で増加(200Hzで固定されるわけではない)
「中心周波数が500Hzを超えると臨界帯域幅は約200Hzとなる」は誤り → 500Hz以上では中心周波数に比例して増加する(バーク尺度)。
マスキングの規則
パワー密度一定の帯域雑音で純音をマスクする場合:
- マスカー雑音のパワーは帯域幅に比例する(パワー密度一定のため)
- 臨界帯域幅以内は帯域幅を広げるとマスキング効果が増大
- 臨界帯域幅を超えるとマスキング効果の増大が止まる(横ばい)
- 臨界帯域幅は中心周波数によって変わる(一定ではない)
「臨界帯域幅は中心周波数によらず一定」は誤り → 中心周波数が高くなるほど広くなる。
6-2 両耳聴・空間聴覚 過去問 2問
両耳聴の特性
- 壁からの反射音があっても壁に音源があるとは感じない(先行音効果・ハース効果)
- 片耳より両耳の方が聴取閾値が低い(小さい)(両耳加算効果)
- 方向の手がかり:
- 低域(低周波数):両耳間時間差(ITD)が主な手がかり
- 高域(高周波数):両耳間強度差(ILD)が主な手がかり
- 最小の両耳間時間差は約600〜700μs(9msは誤り)
「片耳で聴くより両耳の方が閾値が大きい」は誤り → 両耳の方が閾値が小さい(感度が高い)。「低域では両耳間強度差が方向の手がかり」は誤り → 低域は時間差、高域は強度差。「最小の両耳間時間差は約9ms」は誤り → 数百μs(マイクロ秒)オーダー。「同じ音が左右から同時に出ると2か所に定位」は誤り → 中央1点に定位する。
6-3 音環境・聴覚の機能 過去問 2問
環境音と聴覚
- 環境音の聞き取り → いち早く危険を察知する情報取得の機能
- 騒音に適応して発話様式を変化させる → ロンバード効果(声量を上げる・明瞭性を高める)
- その他の効果:
- 腹話術効果:視覚情報が音源定位に影響
- ハース効果:先行音効果(反射音を音源に統合)
「音を遮断することが不安軽減に最も効果的」は誤り → 環境音は情報提供機能がある。