1-1 音声障害の分類(2018年ガイドライン)
| 大分類 | 疾患例 |
| 喉頭の組織異常 | 声帯結節・声帯ポリープ・声帯嚢胞・声帯溝症・ポリープ様声帯・喉頭肉芽腫・喉頭乳頭腫・喉頭癌・声帯出血・声帯瘢痕 |
| 喉頭の運動異常 | 反回神経麻痺・痙攣性発声障害 |
| その他の音声障害 | 変声障害・心因性発声障害・筋緊張性発声障害・仮声帯発声・奇異性声帯運動 |
急性喉頭炎は「喉頭の組織異常」に分類されない(炎症性疾患)(第25回)。
心因性発声障害は「その他」。組織異常・運動異常ではない(第28回)。
1-2 声の属性(4つ)
「明瞭度は声の属性に含まれない」(第26回)。明瞭度は構音の問題。
1-3 疾患の性差・年齢
| 疾患 | 性別・特徴 |
| 喉頭癌 | 男性に多い |
| 変声障害 | 男性に多い |
| 小児声帯結節 | 男児に多い(成人は女性に多い) |
| 心因性失声症 | 女性に多い |
| 痙攣性発声障害 | 女性に多い |
| 声帯溝症 | 女性に多い |
| ポリープ様声帯 | 女性・喫煙者に多い |
「小児声帯結節は女児に多い」→ 誤り(男児に多い)(第20回)。
1-4 各疾患の特徴
声帯結節
- 音声酷使が原因(保育士・教師・歌手など)
- 両側性・声帯中央1/3付近に対称性に生じる
- 音声治療(軟起声)が第一選択
- 小児では自然治癒することが多い(10〜12歳ころ)
- 手術治療は通常行わない
声帯ポリープ
- 片側性が多い
- 出血・音声酷使が契機
- 喉頭微細手術が適応
ポリープ様声帯(ラインケ浮腫)
- 喫煙が主因
- 両側性が多い
- 粗糙性嗄声・声のピッチが低下
- 高度になると呼吸困難を生じる
「一側性が多い」「小児に多い」は誤り(第21回)。
声帯溝症
- 声帯粘膜固有層の欠損・線維化
- 粘膜波動が低下(増大は誤り)
- 女性に多い・手術治療
喉頭肉芽腫
- 後部披裂軟骨部に好発(前交連ではない)
- 原因:胃食道逆流症・気管挿管・慢性咳嗽・硬起声発声
- 睡眠時無呼吸症候群は原因でない
- 治療:プロトンポンプ阻害薬(胃食道逆流の治療)
「前交連付近に好発」は誤り(後部披裂部)(第28回)。
喉頭乳頭腫
- ヒトパピローマウイルス(HPV)感染が原因
- 治療:手術(レーザー)→ 放射線治療は禁忌(癌化リスク)
「喉頭乳頭腫─放射線治療」は誤りの組み合わせ(第18回)。