6-1 性差・年齢による発生頻度
女性に多い疾患
- 心因性失声症
- 痙攣性発声障害
- 声帯溝症
- ポリープ様声帯(ラインケ浮腫)
男性に多い疾患
「喉頭癌は女性に多い」「変声障害は女性に多い」「小児声帯結節は女児に多い」はいずれも誤り。
6-2 音声障害ガイドライン(2018年版)分類
喉頭の組織異常に分類されない疾患
- 急性喉頭炎→「炎症性疾患」に分類(組織異常ではない)
✅ 喉頭の組織異常:声帯結節・声帯溝症・声帯出血・喉頭肉芽腫など
6-3 喉頭内視鏡所見と疾患の対応
| 疾患 | 内視鏡所見 | 主な嗄声タイプ |
| 声帯結節 | 両側対称性の結節(前1/3) | 粗糙性嗄声 |
| 声帯ポリープ | 片側性の隆起性病変 | 粗糙性・気息性嗄声 |
| ポリープ様声帯 | 両側のゼラチン様浮腫 | 粗糙性嗄声・低音化 |
| 声帯萎縮 | 弓状弛緩 | 無力性嗄声・気息性嗄声 |
| 一側性声帯麻痺 | 患側声帯が固定・声門閉鎖不全 | 気息性嗄声 |
ストロボスコピーで粘膜可動性低下が観察される疾患
- 声帯嚢胞・声門癌・瘢痕性声帯
- ポリープ様声帯・声帯ポリープは粘膜波動が観察される(可動性は低下しにくい)
ストロボスコピーで粘膜可動性低下を示す:声帯嚢胞・声門癌・瘢痕性声帯。
声帯ポリープやポリープ様声帯は粘膜波動が保たれやすい。
6-4 発話特徴抽出検査(発話明瞭度)
「全く分からない」= 1(最低)〜「全部分かる」= 5(最高)の5段階
6-5 手術適応の整理
| 手術適応あり | 手術適応なし |
| 声帯ポリープ | 仮性クループ(急性声門下喉頭炎)→ 薬物・ネブライザー |
| 声帯横隔膜症 | |
| ポリープ様声帯 | |
| 両側反回神経麻痺(気道確保) | |
仮性クループ(急性声門下喉頭炎)は手術適応ではなく、副腎皮質ステロイド・ネブライザーなどで対応。