「口唇裂手術は生後1年」は誤り——生後3か月頃。「咽頭弁手術は口唇裂に行う」は誤り——鼻咽腔閉鎖不全(口蓋裂)に対する二次手術。
口蓋裂に伴うもの:声門破裂音(代償構音)、咬合の異常、共鳴の異常(開鼻声)、耳管機能障害(滲出性中耳炎)
口蓋裂に伴わないもの:開口障害(顎関節の問題であり口蓋裂とは直接関係しない)
「高口蓋」「歯列矯正」はカルナンの3徴に含まれない。
側音化構音は口蓋裂に特有ではない(機能性構音障害に多い)。
みられるもの:声門破裂音の産出、歯茎破裂音の口蓋化、咽頭摩擦音の産出、鼻音化(開鼻声)
特徴でないもの:無声子音の有声化(声門破裂音・有声化とは異なる)
術後合併症:開鼻声、口腔鼻腔瘻、滲出性中耳炎、上顎発育抑制
術後合併症でないもの:下顎隆起(下顎の骨の隆起は口蓋裂手術と無関係)
「口唇口蓋裂の1歳6か月術後」には頬を膨らませる練習・ラッパを吹く練習が適切。哺乳指導・ホッツ床は術前の対応。
行うもの:ラッパを吹く練習(口腔内圧)、頬を膨らませる練習(口腔内圧のトレーニング)
行わないもの:哺乳指導(術前)、ホッツ床(術前)、構音訓練(まだ早い)、バルブ型スピーチエイドの調整
顎裂部の骨移植により:発話時口腔内圧(口腔鼻腔間の連絡が閉鎖されるため)
歯列・肺活量・咬合力・嚥下機能は直ちには改善しない。
「側音化構音」は鼻咽腔閉鎖機能不全とは関係しない——側音化構音は口腔内の異常な呼気流による機能性構音障害。
マ行音がバ行音になるのは鼻咽腔閉鎖機能不全ではなく、閉鼻声(鼻咽腔が過閉鎖)の所見。
鼻咽腔閉鎖機能検査:鼻息鏡検査、ナゾメーター(鼻音化率の測定)、鼻咽腔内視鏡検査、ブローイング検査
鼻咽腔閉鎖機能検査でないもの:エレクトロパラトグラフィ(EPG)——舌と口蓋の接触パターンを評価(側音化・口蓋化の評価)
開鼻声の評価に用いる発話:「ア」「エ」(ア列・エ列の母音)
鼻音([m][n][ng])を含まない母音だけの発話で鼻腔への共鳴を評価する。
| 対応 | 内容 |
|---|---|
| 咽頭弁形成術 | 咽頭後壁と軟口蓋を縫い合わせ咽頭腔を狭める手術 |
| 軟口蓋挙上装置(PLP) | 軟口蓋を機械的に挙上——軟口蓋が短い場合に適応 |
| バルブ型スピーチエイド | 咽頭後壁に膨らみを作り閉鎖を補助——重度の開鼻声・軟口蓋切除後に適応 |
「リー・シルバーマン法」は運動低下性構音障害(パーキンソン病)の訓練——鼻咽腔閉鎖不全の治療ではない。「口蓋閉鎖床」は口蓋瘻孔の閉鎖に用いる(鼻咽腔閉鎖不全とは別)。
声門破裂音が残る場合に確認すべき口腔内の状態:
高度の両側鼻閉で最も障害される語:ナミダ(鼻音[n][m]を含む)
鼻閉では鼻腔への気流が遮断されるため、鼻音の産生が困難になり閉鼻声となる。