中核症状は以下の3種:
「挿入(えー・あのー)」「語全体の繰り返し」「遠回しの言い方(語の置き換え)」「間投詞の出現」は中核症状ではなく二次的症状または回避行動。DSM-5でも「間投詞の出現」は中核症状に含まれない。
二次的症状 ≠ チック
二次的症状に含まれるもの:
チックは吃音の二次的症状ではない。チックは神経発達障害の一つであり、吃音とは独立した概念。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発症年齢 | 2〜5歳が多い(好発年齢は2〜5歳) |
| 発症率 | 約5%(生涯で吃音を経験する割合) |
| 有症率 | 約1%(現在吃音がある割合) |
| 男女比(発症) | 発症時は男女差が少ない(2〜3歳児) |
| 自然治癒 | 就学前後までに約80%が自然治癒 |
| 女児の自然治癒率 | 女児の方が男児より自然治癒率が高い |
「好発年齢は6歳前後」は誤り。2〜5歳が正しい。「発症率と有症率が同程度」は誤り。発症率(約5%)>有症率(約1%)——自然治癒があるため差がある。
| 段階 | 特徴 |
|---|---|
| 第1層 | 吃ることに気づいていない;繰り返しが多い;随伴症状なし |
| 第2層 | 興奮時・速く話すときに症状が出る;吃音を恥ずかしいと感じ始める |
| 第3層 | 解除反応・助走・延期を使う;語の置き換えが出る |
| 第4層 | 強い情緒性反応;語の置き換え以外の回避も加わる;吃音で深刻に悩む;不登校など生活への影響 |
「第1層では吃ることに気づいている」は誤り。第1層は気づいていないのが特徴。「進展すると症状が阻止から引き伸ばしになる」は誤り——逆(繰り返し→引き伸ばし→阻止の順に重症化)。
| 概念 | 内容 |
|---|---|
| 一貫性効果 | 同じ文章を繰り返し読むと同じ場所で吃りやすい |
| 適応効果 | 同じ文章を繰り返し読むと吃音が減少する |
| 被刺激性 | 治療者が流暢な発話モデルを示すと流暢になる |
| 変動性 | 日・場面・感情状態によって症状が変わる |
発達性吃音は一貫性効果・適応効果の両方を示す
「症状は語尾で生じない」は正しい(吃音は語頭・語中で生じる)。「適応効果はない」「一貫性効果はない」「DAFで変化しない」「変動性はない」はすべて誤り。
| 項目 | 発達性吃音 | 獲得性(神経原性)吃音 |
|---|---|---|
| 適応効果 | あり | ない(または低い) |
| 一貫性効果 | あり | あり(神経原性は示しやすい) |
| 予期不安 | あり | 乏しい |
| 随伴症状 | あり | 少ない |
| 症状変動 | 大きい | 比較的少ない・一定 |
| 語頭集中 | あり | 語頭以外にも生じやすい |
| 中枢神経疾患 | 関係なし | 随伴する |
神経原性吃音:適応効果が低い・予期不安が乏しい・随伴症状が少ない・語頭以外にも生じる——が発達性吃音との鑑別ポイント。
「緊張すると悪化する」は誤り。クラタリングは緊張場面(集中するとき)に改善する傾向がある。これが吃音との最大の鑑別点の一つ。