第31回 臨床工学技士国家試験 午前 第84問
第31回 臨床工学技士国家試験 午前 第84問(医用機械工学)の正答は 5 です。血管が硬いほど脈波は速く伝わり(c)、赤血球が多いほど血液はねばくなり(d)、動脈の収縮期圧は測る部位で違う(e)。
- 1. a、b、c
- 2. a、b、e
- 3. a、d、e
- 4. b、c、d
- 5. c、d、e ✓
正答:5番
初回正答率 81.8%参考値
11人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
血管が硬いほど脈波は速く伝わり(c)、赤血球が多いほど血液はねばくなり(d)、動脈の収縮期圧は測る部位で違う(e)。毛細血管は流れが遅く細いので層流で、大動脈では静圧が動圧よりはるかに大きい。
【各選択肢の解説】
a.毛細血管の分岐部では渦が発生しやすい。
❌ 誤り。毛細血管は径が数μmと細く流速も遅いため、レイノルズ数(ρvD/μ)がきわめて小さく、渦の生じない層流になる。正しくは、渦(乱流)が生じやすいのは径が太く流速の速い大動脈や、狭窄部の下流である。
b.大動脈では動圧の値と静圧の値はほぼ等しい。
❌ 誤り。動圧は½ρv²で、血液密度約1,050 kg/m³・流速1 m/s としても約525 Pa(約4 mmHg)にとどまる。正しくは、大動脈では静圧(血圧、100 mmHg前後)が動圧よりはるかに大きい。
c.血管に石灰化が起こると脈波伝搬速度は増加する。
✅ 正しい。脈波伝搬速度は血管壁の弾性率が大きい(硬い)ほど速くなる(Moens-Korteweg の式)。石灰化で壁が硬くなるため速くなり、動脈硬化の指標に使われる。
d.ヘマトクリット値が上昇すると血液粘度が増加する。
✅ 正しい。血液の粘度は主に赤血球の量で決まり、ヘマトクリット値が高いほど粘度が上がる(多血症で血液がねばくなる)。
e.動脈血圧のピーク値は体の部位によって異なる。
✅ 正しい。圧脈波は末梢へ進む間に反射波と重なり、収縮期圧(ピーク値)は大動脈より末梢の動脈で高くなる。
❌ 誤り。a・bが誤った記述。正しくはc・d・e。
❌ 誤り。a・bが誤った記述。正しくはc・d・e。
❌ 誤り。aが誤った記述。正しくはc・d・e。
❌ 誤り。bが誤った記述。正しくはc・d・e。
✅ 正しい(=正答)。c・d・eとも正しい記述である。
【試験対策ポイント】
| 事項 | 押さえる向き |
|---|---|
| レイノルズ数 Re=ρvD/μ | 大きいほど乱流。毛細血管は小さく層流 |
| 大動脈の静圧と動圧 | 静圧≫動圧 |
| 脈波伝搬速度 | 血管が硬いほど速い(動脈硬化の指標) |
| 血液粘度 | ヘマトクリットが高いほど大きい |
| 収縮期圧 | 末梢の動脈ほど高くなる |
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