MEカコモン臨床工学技士国家試験 過去問・解説

第31回 臨床工学技士国家試験 午後 第26問

生体電気・磁気計測第31回午後

第31回 臨床工学技士国家試験 午後 第26問(生体電気・磁気計測)の正答は 4 です。高域通過フィルタ(HPF)の時定数τを小さくすると、遮断周波数 fc=1/(2πτ) が上がり、低い周波数の成分が削られる。

問題
心電図成分で高域通過フィルタの時定数を小さくすると最も影響する部分はどれか。
  1. 1. P
  2. 2. Q
  3. 3. R
  4. 4. ST ✓
  5. 5. T

正答:4番

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この問題の正答率(MEカコモン利用者の実データ)

初回正答率 45.5%参考値

11人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:4番 — ST

高域通過フィルタ(HPF)の時定数τを小さくすると、遮断周波数 fc=1/(2πτ) が上がり、低い周波数の成分が削られる。心電図で最も低い周波数の成分は、ゆるやかで平らなST部分で、基線からのずれ(ST偏位)がゆがんで見える。


【各選択肢の解説】

1. P
❌ 誤り。最も影響を受ける部分ではない。正しくは、P波は低振幅のなだらかな波だが、ST部分ほど低周波ではなく、ゆがみの影響は小さい。
2. Q
❌ 誤り。正しくは、Q波はQRS群の一部で変化が速い(高周波成分が主)ため、低周波を削っても影響は小さい。QRSは低域通過フィルタ(高域遮断)の設定で影響を受ける。
3. R
❌ 誤り。正しくは、R波は鋭く変化する高周波成分が主で、HPFの影響を受けにくい。
4. ST
✅ 正しい。STはほぼ直流に近い平坦な部分なので、時定数を小さくすると基線へ引き戻されるようにゆがみ、STの上昇・低下が正しく記録できなくなる。
5. T
❌ 誤り。最も影響を受ける部分ではない。正しくは、T波も低周波の波でゆがみは出るが、最も影響が大きいのはより平坦なST部分である。

【試験対策ポイント】

  • fc=1/(2πτ):τ=3.2 sなら fc=1/(2π×3.2)≒0.05 Hz
  • 時定数を小さくする=fcを上げる=低周波を削る=ST部分がゆがむ(虚血の判定を誤る)
  • 診断用心電計の時定数は3.2 s以上(JIS T 1202)
  • 高周波側(QRSの鋭さ)は低域通過フィルタの遮断周波数で決まる
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