第31回 臨床工学技士国家試験 午後 第71問
体外循環・補助循環第31回午後
第31回 臨床工学技士国家試験 午後 第71問(体外循環・補助循環)の正答は 5 です。人工心肺中の抗凝固は全身ヘパリン化+ACT(活性化凝固時間)で量を合わせるのが原則。
問題
人工心肺を用いた開心術中の抗凝固対策で正しいのはどれか。
- 1. 抗血小板薬投与例ではヘパリン投与量を減量する。
- 2. ワルファリン投与例ではヘパリン投与量を減量する。
- 3. アンチトロンビンⅢ欠損症ではヘパリン投与量を減量する。
- 4. ACT が600 秒以上に延長した場合にはプロタミンを投与する。
- 5. ヘパリンコーティング回路を用いる場合もACT は400 秒以上を保つ。 ✓
正答:5番
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この問題の正答率(MEカコモン利用者の実データ)
初回正答率 68.4%参考値
19人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:5番 — ヘパリンコーティング回路を用いる場合もACT は400 秒以上を保つ。
人工心肺中の抗凝固は全身ヘパリン化+ACT(活性化凝固時間)で量を合わせるのが原則。回路の内面をヘパリンで覆っても患者の血液全体の凝固は抑えられないので、ACTの管理目標は変わらない。
【各選択肢の解説】
1. 抗血小板薬投与例ではヘパリン投与量を減量する。
❌ 誤り。抗血小板薬は血小板の働きを抑える薬で、ヘパリンの必要量を減らす理由にならない。正しくは、通常どおりヘパリンを投与し、ACTを測って追加量を決める(抗血小板薬の影響は術後の出血として注意する)。
❌ 誤り。抗血小板薬は血小板の働きを抑える薬で、ヘパリンの必要量を減らす理由にならない。正しくは、通常どおりヘパリンを投与し、ACTを測って追加量を決める(抗血小板薬の影響は術後の出血として注意する)。
2. ワルファリン投与例ではヘパリン投与量を減量する。
❌ 誤り。ワルファリンは肝臓でのビタミンK依存性凝固因子の産生を抑える薬で、作用のしくみがヘパリンと別である。正しくは、ヘパリンは通常どおり投与し、ACTが目標に達するよう量を調整する。
❌ 誤り。ワルファリンは肝臓でのビタミンK依存性凝固因子の産生を抑える薬で、作用のしくみがヘパリンと別である。正しくは、ヘパリンは通常どおり投与し、ACTが目標に達するよう量を調整する。
3. アンチトロンビンⅢ欠損症ではヘパリン投与量を減量する。
❌ 誤り。ヘパリンはアンチトロンビンⅢ(ATⅢ)と結合して凝固因子を阻害するため、ATⅢが少ないと効きにくい(ヘパリン抵抗性)。正しくは、ACTが延びにくいのでATⅢ製剤や新鮮凍結血漿でATⅢを補い、必要ならヘパリンを追加する。
❌ 誤り。ヘパリンはアンチトロンビンⅢ(ATⅢ)と結合して凝固因子を阻害するため、ATⅢが少ないと効きにくい(ヘパリン抵抗性)。正しくは、ACTが延びにくいのでATⅢ製剤や新鮮凍結血漿でATⅢを補い、必要ならヘパリンを追加する。
4. ACT が600 秒以上に延長した場合にはプロタミンを投与する。
❌ 誤り。体外循環中にプロタミンでヘパリンを中和すると回路内に血栓ができる危険がある。正しくは、プロタミンは人工心肺から離脱した後にヘパリンを中和するために投与する。体外循環中にACTが長いことは中和の理由にならない。
❌ 誤り。体外循環中にプロタミンでヘパリンを中和すると回路内に血栓ができる危険がある。正しくは、プロタミンは人工心肺から離脱した後にヘパリンを中和するために投与する。体外循環中にACTが長いことは中和の理由にならない。
5. ヘパリンコーティング回路を用いる場合もACT は400 秒以上を保つ。
✅ 正しい(=正答)。コーティングは回路表面での凝固を減らすが、術野から吸引した血液や患者の体内の凝固は防げないため、全身ヘパリン化とACT 400秒以上の維持が必要である。
✅ 正しい(=正答)。コーティングは回路表面での凝固を減らすが、術野から吸引した血液や患者の体内の凝固は防げないため、全身ヘパリン化とACT 400秒以上の維持が必要である。
【試験対策ポイント】
| 場面 | 対応 |
|---|---|
| 人工心肺中 | ヘパリン投与・ACT 400秒以上を維持 |
| ATⅢ欠損 | ヘパリン抵抗性=ATⅢを補充 |
| 人工心肺離脱後 | プロタミンでヘパリンを中和 |
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