MEカコモン臨床工学技士国家試験 過去問・解説

第31回 臨床工学技士国家試験 午後 第71問

体外循環・補助循環第31回午後

第31回 臨床工学技士国家試験 午後 第71問(体外循環・補助循環)の正答は 5 です。人工心肺中はヘパリンでACTを400秒以上に維持するのが原則で、ヘパリンコーティング回路でも同様。

問題
人工心肺を用いた開心術中の抗凝固対策で正しいのはどれか。
  1. 1. 抗血小板薬投与例ではヘパリン投与量を減量する。
  2. 2. ワルファリン投与例ではヘパリン投与量を減量する。
  3. 3. アンチトロンビンⅢ欠損症ではヘパリン投与量を減量する。
  4. 4. ACT が600 秒以上に延長した場合にはプロタミンを投与する。
  5. 5. ヘパリンコーティング回路を用いる場合もACT は400 秒以上を保つ。

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — ヘパリンコーティング回路を用いる場合もACTは400秒以上を保つ。

人工心肺中はヘパリンでACTを400秒以上に維持するのが原則で、ヘパリンコーティング回路でも同様。抗血小板薬・ワルファリン例で減量する必要はなく、ATⅢ欠損例はむしろヘパリンが効きにくい。よって5番。


【各選択肢の解説】

1. 抗血小板薬投与例ではヘパリン投与量を減量する。
❌ 誤り。抗血小板薬はヘパリン量に影響せず、ACTを指標に通常量を投与。
2. ワルファリン投与例ではヘパリン投与量を減量する。
❌ 誤り。ワルファリンの抗凝固とヘパリンの作用機序は別。ACTを見て投与量を決める。
3. アンチトロンビンⅢ欠損症ではヘパリン投与量を減量する。
❌ 誤り。ヘパリンはATⅢを介して作用するため、ATⅢ欠損では効きにくく、ATⅢ製剤補充や増量を要する(ヘパリン抵抗性)。
4. ACTが600秒以上に延長した場合にはプロタミンを投与する。
❌ 誤り。体外循環中はACT400秒以上を維持するのが目的で、600秒でも中和しない。プロタミン中和は体外循環終了後
5. ヘパリンコーティング回路を用いる場合もACTは400秒以上を保つ。
✅ 正しい。コーティングでも全身ヘパリン化は必須で、ACT400秒以上を維持する。

【試験対策ポイント】

  • 人工心肺中の抗凝固:ヘパリン投与→ACT ≧400秒維持、終了後プロタミンで中和
  • ATⅢ欠損=ヘパリン抵抗性(ATⅢ補充が必要)
  • ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)ではアルガトロバン等を代替使用。
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