第31回 臨床工学技士国家試験 午後 第73問
第31回 臨床工学技士国家試験 午後 第73問(体外循環・補助循環)の正答は 2 です。心筋保護液は高カリウムで拡張期に心停止させるのが基本。
- 1. a、b
- 2. a、e ✓
- 3. b、c
- 4. c、d
- 5. d、e
正答:2番
初回正答率 72.2%参考値
18人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
心筋保護液は高カリウムで拡張期に心停止させるのが基本。細胞内液型はナトリウムを細胞内液に近い低濃度にした液で、逆行性冠灌流は冠静脈洞から入れる。
【各選択肢の解説】
a.細胞内液型心筋保護液のナトリウム濃度は細胞外液型より低い。
✅ 正しい。細胞内液型は細胞内の組成に近づけた液で、ナトリウムとカルシウムを低くしてある。細胞外液型は血漿に近いナトリウム濃度である。
b.高カルシウム液で心停止を得る。
❌ 誤り。カルシウムを高くすると心筋の収縮が強まり、虚血中の細胞内カルシウム過負荷で心筋を傷める。正しくは、高カリウム液で心筋を脱分極させ、拡張期で心停止させる。
c.心筋保護液に血液を混じる場合には超低温がよい。
❌ 誤り。血液を冷やしすぎると粘度が上がり、ヘモグロビンが酸素を離しにくくなる(酸素解離曲線の左方移動)ため、血液を混ぜて酸素を届ける利点が損なわれる。正しくは、血液心筋保護液は冷やしすぎずに用い、常温〜微温で投与する方法もある。
d.僧帽弁手術では選択的冠灌流が必要である。
❌ 誤り。僧帽弁手術では大動脈基部から順行性に心筋保護液を注入できる。正しくは、選択的冠灌流(冠動脈口へ直接注入)が必要になるのは、大動脈弁閉鎖不全で大動脈基部から注入しても左室へ漏れる場合や、大動脈を切開する大動脈弁手術などである。
e.逆行性冠灌流の場合には冠静脈洞から注入する。
✅ 正しい。冠静脈洞にカテーテルを入れ、静脈側から逆向きに心筋へ流す。冠動脈の狭窄が強い場合や大動脈弁閉鎖不全でも心筋に届けやすい。
❌ 誤り。bは心停止を高カルシウムで得るとしており誤り。正しくはa・eの組合せ。
✅ 正しい。a・eはいずれも正しい記述である(=正答)。
❌ 誤り。bの高カルシウム、cの超低温がいずれも誤り。正しくはa・eの組合せ。
❌ 誤り。cの超低温、dの僧帽弁手術で選択的冠灌流が必要とする点が誤り。正しくはa・eの組合せ。
❌ 誤り。dの僧帽弁手術で選択的冠灌流が必要とする点が誤り。正しくはa・eの組合せ。
【試験対策ポイント】
| 注入経路 | 入れる場所 |
|---|---|
| 順行性 | 大動脈基部 |
| 選択的 | 左右の冠動脈口 |
| 逆行性 | 冠静脈洞 |
- 心停止=高カリウム(高カルシウムではない)
- 細胞内液型=低ナトリウム・低カルシウム
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