第31回 臨床工学技士国家試験 午後 第78問
第31回 臨床工学技士国家試験 午後 第78問(血液浄化療法装置)の正答は 3 です。内シャントは動脈と静脈をつないで静脈に大量の血液を流す構造なので、合併症も「血流の奪い合い」「静脈側の圧の上昇」「静脈の拡張」として起こる。
- 1. a、b、c
- 2. a、b、e
- 3. a、d、e ✓
- 4. b、c、d
- 5. c、d、e
正答:3番
初回正答率 68.8%参考値
16人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
内シャントは動脈と静脈をつないで静脈に大量の血液を流す構造なので、合併症も「血流の奪い合い」「静脈側の圧の上昇」「静脈の拡張」として起こる。不均衡症候群と手根管症候群は、シャントでなく透析そのものに伴う合併症。
【各選択肢の解説】
a.スチール症候群
✅ 正しい。動脈血がシャントへ流れ込み、シャントより末梢の手指へ届く血流が減って、冷感・痛み・潰瘍などの虚血症状が出る。
b.不均衡症候群
❌ 誤り。透析で血液中の尿素などが急に下がり、脳との間に濃度差ができて脳浮腫が起こる合併症である。正しくは、主に透析導入期の透析治療そのものに伴う合併症で、シャントの構造とは関係ない。
c.手根管症候群
❌ 誤り。長期透析でβ₂ミクログロブリンがアミロイドとして手根管に沈着し、正中神経を圧迫する。正しくは、透析アミロイドーシスによる合併症で、シャントの構造そのものによるものではない。
d.静脈高血圧症
✅ 正しい。シャントの血流が中枢側の静脈の狭窄などで戻りにくくなると、シャント肢の静脈圧が上がり、腕や手の腫れ・うっ血が起こる。
e.静脈瘤
✅ 正しい。動脈圧の血流が静脈に流れ込み、穿刺をくり返すことで静脈が拡張し、こぶ(シャント瘤)ができる。
❌ 誤り。bとcは透析に伴う合併症でシャントの合併症ではない。正しくはa・d・eの組合せ。
❌ 誤り。bの不均衡症候群は透析治療の合併症。正しくはa・d・eの組合せ。
✅ 正しい。a・d・eはいずれも内シャントに関連した合併症である(=正答)。
❌ 誤り。bとcがシャントの合併症ではない。正しくはa・d・eの組合せ。
❌ 誤り。cの手根管症候群は透析アミロイドーシスによる。正しくはa・d・eの組合せ。
【試験対策ポイント】
| 合併症 | 原因 |
|---|---|
| スチール症候群 | シャントが末梢の血流を奪う |
| 静脈高血圧症 | 中枢静脈の狭窄などで静脈圧が上がる |
| 静脈瘤(シャント瘤) | 高流量と反復穿刺で静脈が拡張 |
| 不均衡症候群 | 透析での急な溶質除去(治療の合併症) |
| 手根管症候群 | β₂ミクログロブリンのアミロイド沈着(長期透析) |
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