MEカコモン臨床工学技士国家試験 過去問・解説

第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第52問

電子工学第32回午後

第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第52問(電子工学)の正答は 2 です。図は帰還路に10 kΩと1 µFを並列に入れた反転増幅器=1次のアクティブ低域通過フィルタ。

問題
図の回路について正しいのはどれか。 ただし、A は理想演算増幅器とする。 a.時定数は10 ms である。 b.通過域の増幅度は20 dB である。 c.遮断周波数ではV_i とV_o の位相差はゼロである。 d.入力インピーダンスは周波数に反比例する。 e.遮断周波数より十分に高い帯域で積分特性を有する。
第32回午後第52問 図
  1. 1. a、b
  2. 2. a、e ✓
  3. 3. b、c
  4. 4. c、d
  5. 5. d、e

正答:2番

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この問題の正答率(MEカコモン利用者の実データ)

初回正答率 45.5%参考値

11人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:2番(a・e)

図は帰還路に10 kΩと1 µFを並列に入れた反転増幅器=1次のアクティブ低域通過フィルタ。時定数は帰還側のRCで10 ms、高い周波数ではコンデンサが効いて積分回路として働く。

図の読み:入力側に5 kΩ、−入力と出力の間に10 kΩと1 µFが並列、+入力は接地。


【各選択肢の解説】

a.時定数は10 ms である。
✅ 正しい。τ=R_f×C=10×10³ Ω×1×10⁻⁶ F=1×10⁻² s=10 ms。遮断周波数は f_c=1/(2πτ)=1/(2π×0.01)≒15.9 Hz。

b.通過域の増幅度は20 dB である。
❌ 誤り。通過域(低域)ではコンデンサがほぼ開放なので、増幅度の大きさ=R_f/R_i=10 kΩ/5 kΩ=2倍。正しくは、20log₁₀2≒約6 dB(20 dBは10倍)。

c.遮断周波数ではV_i とV_o の位相差はゼロである。
❌ 誤り。正しくは、1次の低域通過フィルタは遮断周波数で位相が45°遅れる。反転増幅の180°と合わせ、V_o はV_i に対し180°+45°ずれる。

d.入力インピーダンスは周波数に反比例する。
❌ 誤り。−入力は仮想接地なので、入力から見えるのは5 kΩの抵抗だけ。正しくは、入力インピーダンスは周波数によらず5 kΩで一定である。

e.遮断周波数より十分に高い帯域で積分特性を有する。
✅ 正しい。高域ではコンデンサのインピーダンス1/(ωC)が10 kΩより十分小さくなり、帰還がほぼコンデンサだけになる。V_o≒−(1/(R_iC))∫V_i dt の積分回路として働き、利得は−20 dB/decで下がる。

1. a、b
❌ 誤り。bが誤った記述(約6 dB)。正しくはa・e。
2. a、e
✅ 正しい(=正答)。a・eとも正しい記述。
3. b、c
❌ 誤り。b・cとも誤った記述。正しくはa・e。
4. c、d
❌ 誤り。c・dとも誤った記述。正しくはa・e。
5. d、e
❌ 誤り。dが誤った記述(5 kΩで一定)。正しくはa・e。

【試験対策ポイント】

項目帰還R_f∥C の反転増幅器
低域の増幅度−R_f/R_i(本問2倍=約6 dB)
時定数R_f×C(本問10 ms)
遮断周波数1/(2πR_fC)(本問約16 Hz)
遮断周波数での位相45°遅れ(+反転の180°)
高域積分特性・−20 dB/dec
入力インピーダンスR_i(仮想接地)
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