MEカコモン臨床工学技士国家試験 過去問・解説

第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第63問

各種治療機器第32回午後

第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第63問(各種治療機器)の正答は 3 です。高気圧酸素治療(HBOT)は気圧を高めて酸素を溶解させるため、血漿に溶ける溶解型酸素が大幅に増加する。

問題
高気圧酸素治療の生体に対する作用で誤っているのはどれか。
  1. 1. 酸素毒性の発現
  2. 2. 溶解型酸素の増加
  3. 3. 結合型酸素の増加
  4. 4. 一酸化炭素の排出促進
  5. 5. 不活性ガスの排出促進

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 結合型酸素の増加

高気圧酸素治療(HBOT)は気圧を高めて酸素を溶解させるため、血漿に溶ける溶解型酸素が大幅に増加する。一方ヘモグロビンと結合する結合型酸素は常圧でもほぼ飽和(97〜98%)しており、高気圧にしてもほとんど増えない。よって「結合型酸素の増加」が誤りで、正答は3番。


【各選択肢の解説】

1. 酸素毒性の発現
✅ 正しい。高分圧酸素の暴露で肺酸素中毒や中枢神経酸素中毒(けいれん)が生じうる。
2. 溶解型酸素の増加
✅ 正しい。ヘンリーの法則により分圧に比例して血漿溶解酸素が増える。これがHBOTの主作用。
3. 結合型酸素の増加
❌ 誤り。ヘモグロビン結合酸素は常圧でほぼ飽和しており、高気圧でもほとんど増加しない。増えるのは溶解型。
4. 一酸化炭素の排出促進
✅ 正しい。高分圧酸素がCO-ヘモグロビン結合を解離させ、CO中毒の治療に用いる。
5. 不活性ガスの排出促進
✅ 正しい。窒素などの排出を促し、減圧症(潜水病)の治療に有効。

【試験対策ポイント】

高気圧酸素治療(HBOT)の適応:CO中毒・減圧症・空気塞栓・ガス壊疽・難治性創傷など。

  • ヘンリーの法則:溶解ガス量は分圧に比例 → 溶解型酸素が増える
  • 結合型酸素は飽和済みで頭打ち
  • 副作用:酸素中毒、気圧外傷(中耳・副鼻腔)、高濃度酸素による火災リスク
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