第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第71問
第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第71問(体外循環・補助循環)の正答は 1 です。人工心肺では、ポンプや吸引による機械的な損傷(溶血)と、異物表面との接触による炎症・免疫の変化が起こる。
- 1. a、b ✓
- 2. a、e
- 3. b、c
- 4. c、d
- 5. d、e
正答:1番
初回正答率 29.4%参考値
17人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
人工心肺では、ポンプや吸引による機械的な損傷(溶血)と、異物表面との接触による炎症・免疫の変化が起こる。溶血の結果としてハプトグロビンが「消費されて減る」向きを取り違えないことが要点。
【各選択肢の解説】
a.送血ポンプは溶血の原因になる。
✅ 正しい。ローラポンプのしごき(圧閉)や回路内の速い流れで生じるずり応力が赤血球膜を壊すため、溶血の原因になる。吸引回路の陰圧・気液の混合も溶血を強める。
b.T 細胞やNK 細胞の活性が低下する。
✅ 正しい。体外循環は補体・サイトカインの全身性炎症反応を起こす一方で、細胞性免疫(T細胞・NK細胞の働き)を抑え、術後の感染しやすさにつながる。
c.顆粒球は人工心肺開始直後から一過性に増加する。
❌ 誤り。正しくは、開始直後は補体の活性化で活性化した好中球が肺などの毛細血管に捕捉され、希釈も加わって一過性に減少し、その後に骨髄からの動員で増加する。
d.血小板は70〜80 %減少する。
❌ 誤り。正しくは、希釈と回路表面への粘着・活性化で減るが、減少はおよそ30〜50%程度で、数より機能の低下が出血傾向の主因となる。
e.溶血によりハプトグロビンが増加する。
❌ 誤り。正しくは、ハプトグロビンは血中に出た遊離ヘモグロビンと結合して処理されるため消費されて減少する(遊離ヘモグロビンは増加)。
✅ 正しい(=正答)。溶血の原因と細胞性免疫の低下を正しく述べた組合せ。
❌ 誤り。e(ハプトグロビンは減少)を含む。正しくはa・bの組合せ。
❌ 誤り。c(開始直後は減少)を含む。正しくはa・bの組合せ。
❌ 誤り。c(開始直後は減少)・d(減少は30〜50%程度)を含む。正しくはa・bの組合せ。
❌ 誤り。d(減少は30〜50%程度)・e(ハプトグロビンは減少)を含む。正しくはa・bの組合せ。
【試験対策ポイント】
| 項目 | 人工心肺中の変化 |
|---|---|
| 赤血球 | 溶血 → 遊離Hb↑・ハプトグロビン↓ |
| 白血球(顆粒球) | 開始直後に一過性↓ → その後↑ |
| 血小板 | 数↓(希釈・粘着)+機能↓ |
| 免疫 | 全身性炎症反応・細胞性免疫↓ |
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