第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第72問
第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第72問(体外循環・補助循環)の正答は 2 です。血液希釈率は「充填量 ÷(患者の循環血液量+充填量)」で決まる。
- 1. a、b
- 2. a、e ✓
- 3. b、c
- 4. c、d
- 5. d、e
正答:2番
初回正答率 87.5%参考値
16人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
血液希釈率は「充填量 ÷(患者の循環血液量+充填量)」で決まる。充填量が大きいほど、また循環血液量が少ない小児ほど希釈率は高くなる。希釈は粘性を下げて末梢循環を良くする利点と、酸素運搬能を下げる欠点の両面をもつ。
【各選択肢の解説】
a.充填量の大きい人工心肺ほど希釈率は高くなる。
✅ 正しい。上の式の分子(充填量)が大きくなるので、患者の血液はより薄まる。
b.小児では成人に比して希釈率は低くなる。
❌ 誤り。正しくは、小児は循環血液量が少なく、回路の充填量が相対的に大きいため希釈率は高くなる。そのため小児では充填量を減らす工夫や血液充填を行う。
c.希釈限界はヘマトクリット10 %である。
❌ 誤り。正しくは、希釈限界の目安はヘマトクリット20%前後。10%では酸素運搬能が足りず組織が低酸素になる。
d.希釈率が高いほど酸素運搬能は高まる。
❌ 誤り。正しくは、希釈でヘモグロビン濃度が下がるため酸素運搬能は低下する。
e.希釈率が高いほど末梢循環抵抗が減少する。
✅ 正しい。ヘマトクリットが下がると血液粘性が低下し、末梢循環抵抗が減って微小循環が保たれやすい。低体温で上がる粘性を打ち消す意味もある。
❌ 誤り。b(小児は希釈率が高い)を含む。正しくはa・eの組合せ。
✅ 正しい(=正答)。充填量と希釈率の関係・粘性低下による末梢循環抵抗の減少を正しく述べた組合せ。
❌ 誤り。b(小児は希釈率が高い)・c(限界はHt 20%前後)を含む。正しくはa・eの組合せ。
❌ 誤り。c(限界はHt 20%前後)・d(酸素運搬能は低下)を含む。正しくはa・eの組合せ。
❌ 誤り。d(酸素運搬能は低下)を含む。正しくはa・eの組合せ。
【試験対策ポイント】
| 希釈の影響 | 向き |
|---|---|
| 血液粘性・末梢循環抵抗 | 低下(利点) |
| 酸素運搬能 | 低下(欠点) |
| 膠質浸透圧 | 低下 → 浮腫(欠点) |
| 希釈率が高くなる条件 | 充填量大・小児(循環血液量小) |
| 希釈限界の目安 | Ht 20%前後 |
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