MEカコモン臨床工学技士国家試験 過去問・解説

第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第85問

医用機械工学第32回午後

第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第85問(医用機械工学)の正答は 3 です。ヤング率=応力(Pa)÷ ひずみ(長さ÷長さ=無次元)なので、単位は応力と同じ Pa。

問題
正しいのはどれか。
  1. 1. 粘性流体のずり速度のSI 単位はm/s である。
  2. 2. 生体軟組織のポアソン比はおよそ1.0 である。
  3. 3. 縦弾性率を表すヤング率の単位はPa である。 ✓
  4. 4. 腱より筋のヤング率は大きい。
  5. 5. 動脈血管の円周方向の最大変形は20 %程度である。

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 縦弾性率を表すヤング率の単位はPa である。

ヤング率=応力(Pa)÷ ひずみ(長さ÷長さ=無次元)なので、単位は応力と同じ Pa。ほかの選択肢は単位・数値・大小の取り違え。


【各選択肢の解説】

1. 粘性流体のずり速度のSI 単位はm/s である。
❌ 誤り。ずり速度は速度の勾配(速度 ÷ 距離)=(m/s)÷ m。正しくは、単位は s⁻¹(1/s)。
2. 生体軟組織のポアソン比はおよそ1.0 である。
❌ 誤り。軟組織は水分が多くほとんど体積が変わらない(非圧縮性)。正しくは、ポアソン比はおよそ0.5(等方性材料の上限値)。
3. 縦弾性率を表すヤング率の単位はPa である。
✅ 正しい(=正答)。応力(Pa)をひずみ(無次元)で割るので、単位はPaのまま残る。
4. 腱より筋のヤング率は大きい。
❌ 誤り。腱はコラーゲン線維が並んだ硬い組織で、筋は軟らかい。正しくは、腱の方が筋よりヤング率が大きい。
5. 動脈血管の円周方向の最大変形は20 %程度である。
❌ 誤り。「最大変形」をどう読んでも20%程度という値には当たらない。正しくは、拍動による円周方向の伸び(ひずみ)は20%より小さい範囲にとどまり、壊れるまで引き伸ばしたときの伸びは20%を大きく超える。動脈壁は小さな伸びでは軟らかく、大きく伸びるほど硬くなる(非線形の弾性)のが特徴である。

【試験対策ポイント】

量定義単位
応力力 ÷ 断面積Pa
ひずみ変形量 ÷ 元の長さ無次元
ヤング率応力 ÷ ひずみPa
ずり速度速度 ÷ 距離s⁻¹
粘度ずり応力 ÷ ずり速度Pa・s
ポアソン比横ひずみ ÷ 縦ひずみ無次元(軟組織 ≒ 0.5)
  • ヤング率の大小:骨 > 腱 > 筋・軟部組織
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